演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

膵切除施行した膵神経内分泌腫瘍の病理学的因子からみた至適術式の検討

演題番号 : O108-7

[筆頭演者]
田中 真之:1 
[共同演者]
北郷 実:1、板野 理:1、篠田 昌宏:1、八木 洋:1、阿部 雄太:1、日比 泰造:1、香月 優亮:1、門多 由恵:1、岸田 憲弘:1、石井 政嗣:1、猪股 研太:1、真杉 洋平:2、坂本 亨宇:2、北川 雄光:1

1:慶應義塾大学 一般・消化器外科、2:慶應義塾大学 病理学教室

 

【背景】2010年に膵神経内分泌腫瘍(PNET)の新WHO病理分類が改訂されたが、治療方針は未だ確立されていない。そこで、今回当院で膵切除を施行したPNET症例の術前画像所見(T因子)と病理学的所見(G1/G2/G3)からみた治療方針についてretrospectiveに検討した。【対象】1992年~2013年4月までに膵切除したPNET36例。【結果】性別は男性19例、女性17例、平均年齢は51歳(24~77歳)。機能性PNETは13例(インスリノーマ9 例、ガストリノーマ4例)、非機能性PNETは23例。病理組織学的GradeはG1が21例、G2が14例(1例解析不能)であった。機能性PNETでは、ガストリノーマの2例で腫瘍サイズが1cm未満にもかかわらずリンパ節転移を認めG2であった。MEN-1を合併したインスリノーマ1例を除き2cm以内でリンパ節転移・肝転移、術後再発を認めなかった。機能性PNETの腫瘍サイズとG1/G2に相関を認めなかった。非機能性PNETでは、腫瘍サイズが2cm以内でリンパ節転移・肝転移、術後再発を認めず、腫瘍サイズとG1/G2に相関を認めなかった。ガストリノーマ4例と同時性肝転移を認めた3例はいずれもG2症例であった。リンパ節郭清を伴わない縮小手術を10例に行われたが、VHLを合併した2例で術後再発を認めた以外無再発である。【結語】非機能性PNETは2cm以下では縮小治療が可能であると考えられるが、2cmを超える腫瘍はリンパ節郭清を伴う標準術式が必要である。手術適応としていない1cm以下では腫瘍の低悪性度から経過観察可能と思われる。機能性PNETでガストリノーマは腫瘍サイズにかかわらずリンパ節郭清を伴う標準術式が必要である。インスリノーマは腫瘍サイズにかかわらず手術適応であり2cm以下は縮小手術で十分である。遺伝性疾患であるMEN-1とVHLを合併したPNETは多臓器の合併、術後の再発を念頭に治療戦略を検討する必要がある。

キーワード

臓器別:膵臓

手法別:手術療法

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