演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

肉眼的形態分類からみた十二指腸乳頭部癌切除症例の検討

演題番号 : O108-6

[筆頭演者]
伊佐 勉:1 
[共同演者]
亀山 眞一郎:1、伊志嶺 朝成:1、松村 敏信:1、本成 永:1、新垣 淳也:1、古波倉 史子:1、長嶺 義哲:1、小橋川 嘉泉:2、内間 庸文:2

1:浦添総合病院消化器病センター外科 消化器病センター外科、2:浦添総合病院消化器病センター外科 消化器病センター内科

 

【目的】十二指腸乳頭部癌(以下,乳頭部癌)は膵頭部領域癌,胆道癌の中でも切除率が高く,予後が期待される腫瘍である.一方,内視鏡検査の進歩などによる早期癌症例の増加や,内視鏡的乳頭切除術,各種縮小手術などの開発により,術前の正確な進展度診断や病態の解明が重要になっている.今回われわれは,腫瘍の肉眼的形態分類からみた乳頭部癌切除例の臨床病理学的検討を行い,若干の知見を得たので報告する.【対象および方法】2005年以降に切除術を施行した乳頭部癌連続症例23例を対象とした.男性15例,女性8例,年齢67.8±9.9歳であった.肉眼形態分類は,露出腫瘤型が15例,非露出腫瘤型 3例,混合型(腫瘤潰瘍型,潰瘍腫瘤型)が5例であった.これらの症例を後方視的に検討を行った.【成績】切除術式は露出腫瘤型では12例が膵頭十二指腸切除術,3例が経十二指腸的乳頭全切除術,非露出腫瘤型,混合型は全例膵頭十二指腸切除術を施行した.組織学的乳頭部周囲進展度(以下,pT)は,露出腫瘤型がpT1 8例,pT2 5例,pT3 2例,pT4 0例であったの対し,非露出腫瘤型ではそれぞれ1例,0例,1例,1例,混合型では0例,0例,3例,2例であり,有意に露出腫瘤型で進展が経度である症例が多かった(p<0.05).総合的進行度(fStage)は,露出腫瘤型がfStageΙ 8例,fStageΙΙ 2例,fStageΙΙΙ 5例,fStageΙ∨a 0例,fStageΙ∨b 0例に対して,非露出腫瘤型はそれぞれ0例,1例,0例,2例,0例,混合型は0例,0例,3例,1例,1例であり,混合型は有意に進行症例が多かった(p<0.01).予後は全23症例の5年生存率が74.1%で,肉眼形態分類別では露出腫瘤型が1例の他病死例を除く14例が無再発生存中,非露出腫瘤型が1例の他病死を除く2例が無再発生存中であるのに対し,混合型では5例中3例が原病死した.ログランク検定にて有意の差を認めた(p<0.001).【結語】露出腫瘤型の乳頭部癌は,潰瘍を形成する混合型に比べて組織学的乳頭部周囲進展が軽度で,早期癌症例が多かった.精密な進展度診断を行うことによって,乳頭局所切除も選択肢の一つになり得ると思われた.

キーワード

臓器別:胆嚢・胆道

手法別:手術療法

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