演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

S-1抵抗性胃癌に対するCPT-11/CDDPとCPT-11の第III相臨床試験(TRICS):生存解析結果

演題番号 : O107-2

[筆頭演者]
徳永 伸也:1 
[共同演者]
西川 和宏:2、赤丸 祐介:3、岡 義雄:4、片岡 政人:5、安藤 秀明:6、廣中 秀一:7、森田 智視:8、坂本 純一:9、辻仲 利政:10

1:大阪市立総合医療セ 臨床腫瘍科、2:大阪医療セ 外科、3:大阪厚生年金病院 外科、4:西宮市立中央病院 外科、5:名古屋医療セ 外科、6:中通総合病院 消化器外科、7:千葉県がんセ 消化器内科、8:京都大学大学院医学研究科 医学統計生物情報学、9:東海中央病院、10:市立貝塚病院 外科

 

【背景】S-1に抵抗性となった進行再発胃癌における2次治療として標準的なレジメンは確立されていない。そこで我々はCPT-11/CDDP併用療法とCPT-11単独療法を比較する第III相試験を計画し、すでに安全性などについて報告している。今回、プロトコールに規定された追跡期間が満了し、生存解析を行ったので報告する。
【方法】 S-1単独療法に抵抗性を示した進行再発胃癌をCPT-11/CDDP群(CPT-11 60 mg/m2, CDDP 30 mg/m2, Day 1, q2w)とCPT-11群(CPT-11 150 mg/m2, Day 1, q2w)に無作為に割付けた。主な適格基準はS-1単独療法中に増悪、もしくはS-1術後補助化学療法中か完遂後6ヵ月以内に再発 (有害事象による中止例は含まない)、PSは0か1で20歳以上の症例とした。割付因子はPS、進行例/再発例、施設、標的病変の有/無とした。主要評価項目は生存期間とし、CPT-11単独療法に対するCPT-11/CDDP併用療法の優越性を検証することとした。CPT-11群の生存期間中央値(MST)を5ヵ月(M)、CPT-11/CDDP群を8Mと仮定した場合、必要症例数は160例と算出され、目標症例数は不適格や脱落例を含み200例とした。
【結果】2007年から2011年の間に168例が登録され、各群84例割り付けられた。MSTはCPT-11/CDDP群13.9M、CPT-11群12.7M(HR 0.834, 95%CI 0.596-1.167, p=0.288)と有意差は見られなかった。無増悪生存期間(4.6M vs. 4.1M, HR 0.860, p=0.376)、奏効率(16.9% vs. 15.4%, p=0.812)、治療成功期間(3.3M vs. 3.5M, HR 1.009, p=0.96)ともに差は見られなかった。また有害事象では、グレード3/4の好中球減少(35.4% vs 27.2%, p=0.259)、貧血(15.9% vs 3.7%, p=0.009)、LDH増加(5% vs. 0%, p=0.04)の頻度はCPT-11群よりもCPT-11/CDDP群で高かった。全グレードではCPT-11/CDDP群において白血球減少、血小板減少、クレアチニン増加が、CPT-11群では下痢、便秘、口内炎の頻度が有意に高かった。探索的なサブグループ解析においてCPT-11/CDDP群は分化型で良好な結果が得られた(MST 17.3M vs. 14.0M, HR 0.561, p=0.021)。
【まとめ】CPT-11/CDDP併用療法は主要評価項目である生存期間を延長することが出来なかったが、CPT-11/CDDP併用療法は分化型で高い効果が得られる可能性がある。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

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