演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

化学療法奏効後Stage IV胃癌症例に対するVolume Reduction Surgeryの臨床第II相試験

演題番号 : O107-1

[筆頭演者]
山口 和也:1 
[共同演者]
今井 寿:1、佐々木 義之:1、田中 善宏:1、奥村 直樹:1、松橋 延壽:1、野中 健一:1、高橋 孝夫:1、長田 真二:1、吉田 和弘:1

1:岐阜大学 腫瘍外科

 

【はじめに】 StageIV胃癌に対する標準治療は化学療法であるが、近年、抗腫瘍効果の高いレジメンが開発されるようになり、奏効例に対する外科的治療の報告が増えている。さまざまな病態をもつStageIV胃癌に対する治療は、画一的な治療戦略では限界があり、個別化治療の一選択肢として外科的治療を加えることも治療方針のひとつとしてあげられる。とくにR0手術に近い根治度を得ることがvolume reduction surgeryとしての効果を最大限に発揮できると考え、積極的に1次治療奏効中のリンパ節郭清を伴う胃切除術を行ってきた。当科での化学療法後手術症例のretrospectiveな検討により、予後に対する手術の効果が得られていることが示唆されたため、第III相試験をはじめるに当たり、手術の安全性を担保する目的で第II相試験を計画・進行中である。 当科でのStageIV胃癌に対する治療成績の報告とともに、第II相臨床試験について紹介する。【対象】 対象は前治療のないStageIV胃癌症例である。化学療法が奏功しR0切除が可能と判断される症例について、術後合併症発生割合を主要評価項目として第II相試験を計画した。当科の成績としては、2004年7月から2013年3月までのStageIV胃癌と診断された133例を対象とし、43例の手術症例について検討した。【結果】1,2010年10月から臨床試験を開始し、2013年5月15日現在、登録症例数は141例で、そのうち手術症例は13例である。現在症例の蓄積中である。2,第II相試験の主要評価項目は術後合併症割合で、副次的評価項目は全生存期間、無増悪期間、組織学的奏効度、切除率、奏効率である。3,当科の治療成績として、StageIVの化学療法後の切除率は32.3%(43/133)で、切除例のMSTは31.2カ月で非切除例の11.0ヶ月を上回っていた。また、切除例の多変量解析にて手術の根治度が独立した予後因子となり、58.1%(25/43)にR0手術が可能であった。4,Clavian Dindo分類によるGradeII以上の術後合併症発生割合は、20.9%(9/43)であった。【考察】 StageIV胃癌に対する化学療法後の外科的治療は、安全性を担保したうえで「化学療法+外科的治療」群をテストアームとした第III相試験が必要である。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:手術療法

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