演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

胃癌リンパ節転移の治療前診断について

演題番号 : O106-2

[筆頭演者]
會澤 雅樹:1 
[共同演者]
梨本 篤:1、藪崎 裕:1、松木 淳:1、金子 耕司:1、神林 智寿子:1、丸山 聡:1、野村 達也:1、中川 悟:1、瀧井 康公:1、佐藤 信昭:1、土屋 嘉昭:1

1:新潟県立がんセンター新潟病院 消化器外科

 

【目的】胃癌に対する術前補助化学療法の有効性の実証には正診率の高い治療前病期評価が不可欠だが,画像を用いたリンパ節転移診断は未だ確立されていない。MDCTで描出したリンパ節径と病理組織学的リンパ節転移の関係について検討した。【対象・方法】2009年から2012年に当科でR0切除を行った≧pT1b胃癌症例で,術前化療を行っていない501例を対象とした。治療前評価を目的に撮像した造影MDCTで描出された所属リンパ節を小弯側(#1,#3,#5,#7),大弯側(#4,#6),腹腔動脈周囲(#8,#9,#11,#12)の3領域に区分し,術後の病理組織学的評価で同じ領域にリンパ節を認めた場合に,画像で描出したリンパ節に組織学転移があったと定義した。個々の症例における描出リンパ節で最大のものを代表病変とし,長径と短径を測定して組織学転移との関係について検討した。【結果】術前画像でリンパ節が描出された症例は240例(47.9%)で,領域の内訳は小弯側193例(38.5%),大弯側39例(4.8%),腹腔動脈周囲9例(1.6%)であった。描出リンパ節長径の中央値(範囲)は10.0 (3.6-40) mm,短径の中央値(範囲)は6.8 (2.3-18.9) mmであった。病理組織学的評価ではpN0, pN1, pN2, pN3がそれぞれ302例(60.3%),75例(15.0%),51例(10.2%),73例(14.6%)であった。リンパ節転移予測のROC曲線におけるリンパ節長径,短径,長短比のAUCはそれぞれ0.675,0.676,0.627で,Cut off別の予測値を検討したところ長径≧12mm(感度:25.8%,特異度:93.5%,的中率:69.5%),短径≧8mm(感度:27.5%,特異度:93.2%,的中率:69.9%)で最も的中率が高かった。対象症例には≧pStage III症例が127例含まれていたが,cN(+)の定義をリンパ節長径≧12mmまたは短径≧8mmとし,cT4かつcN(+)をcStage IIIとした場合,≧pStage III診断の術前的中率は81.0%(感度30.7%,特異度98.1%)であった。【結論】胃癌において所属リンパ節の画像上の大きさは病理組織学的リンパ節転移と相関する。MDCTを用いたリンパ節径の測定は,治療前の病期診断や術前補助化学療法の適応決定に有用であることが示された。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:診断

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