演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

皮下埋め込み型中心静脈リザーバー留置後の合併症の検討

演題番号 : O105-5

[筆頭演者]
関谷 宏祐:1 
[共同演者]
磯部 陽:1、松村 美絵:2、平形 侑子:1、西原 佑一:1、松永 篤志:1、川口 義樹:1、徳山 丞:1、大住 幸司:1、浦上 秀次郎:1、石 志紘:1、島田 敦:1、松井 哲:1、大石 崇:1、松本 純夫:1

1:独立行政法人 国立病院機構 東京医療センター 、2:独立行政法人 国立病院機構 東京医療センター クリティカル支援室

 

【目的】近年、大腸癌を中心とした癌化学療法の多様化と治療成績の向上により、抗癌剤投与経路としての皮下埋め込み型中心静脈リザーバー(CVポート)の適応は拡大し、造設件数は増加してきている。一方、CVポート造設後のピンチオフ、感染症、血栓症といった合併症は広く認知されているものの、その発生時期や要因についての詳細は必ずしも明らかでない。そこで、最近5年間の当院におけるCVポート造設後の合併症について調査し、継続留置率について検討した。【対象および方法】対象は2006年1月より2010年12月に大腸癌に対するFOLFOX、FOLFIRI療法等を目的としてCVポートを造設した全症例とし、造設後の合併症とその発生までの期間を病歴より抽出して、CVポートの長期間留置における安全性をretrospectiveに検討した。カテーテルの挿入方法は鎖骨下静脈穿刺(穿刺法)または橈側皮静脈切開(切開法)とした。造設後の合併症発生率は、Kaplan-Meier法により算出し、造設方法別に比較検討した。【結果】再造設による重複を含むCVポート造設数は全169例で、造設時の平均年齢は64.3歳(26歳~91歳)、カテーテル挿入経路は穿刺法101例、切開法68例、平均留置期間は556.3日(11日~2648日)で、合併症は感染11例、カテーテル損傷9例、静脈血栓症4例、カテーテル閉塞3例、その他4例だった。34例でポートを抜去し、13例で再造設を行った。カテーテル断裂の4例に対しては、経静脈的にカテーテルの摘出を行った。合併症のない継続留置率は1年間で全症例86.2%、3年間で全症例72.9%、穿刺法67.3%、切開法82.2%だった。切開法の合併症発生率が低い傾向にあったが有意な差はなかった(p=0.21)。1年間留置した時点での穿刺法の合併症は9件で、うち5例がカテーテル損傷だった。切開法の合併症は2件でありカテーテル損傷例はなかった。【結語】癌化学療法の長期化に伴いCVポートの留置期間も長期化しているため、合併症の発生を予防するために造設法の工夫や生活面での管理が重要であると考えられる。橈骨皮静脈切開法は、手技がやや煩雑ではあるがカテーテルの長期留置に耐える有用な方法であることが示唆された。

キーワード

臓器別:その他

手法別:その他

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