演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

アビラテロンアセテートの第I相試験:去勢抵抗性前立腺癌患者に対する安全性と有効性

演題番号 : O103-3

[筆頭演者]
上村 博司:1 
[共同演者]
松原 伸晃:2、庭川 要:3、福井 巌:4、山口 秋人:5、飯塚 拡応:6、赤座 英之:7

1:横浜市立大学大学院 医学研究科、2:独立行政法人国立がん研究センター東病院 化学療法科、3:静岡県立静岡がんセンター 泌尿器科、4:癌研究会有明病院 泌尿器科、5:原三信病院 泌尿器科、6:ヤンセンファーマ株式会社 研究開発本部、7:東京大学先端科学技術研究センター

 

【背景】近年、副腎及び腫瘍由来のアンドロゲンが、去勢抵抗性前立腺癌の進行に関与していると示唆されている。アビラテロンアセテート(AA)は、アンドロゲン合成に必須の酵素であるCYP17の阻害剤であり海外で承認されている。本試験は、日本人去勢抵抗性前立腺癌患者におけるAAの安全性/忍容性、及び予備的な有効性(PSA減少)を検討する目的で第I相試験(オープン、用量漸増試験)を実施した。【方法】化学療法未施行の前立腺癌患者に1日1回、空腹時(食前1時間以上前か食後2時間以上)にAAを内服投与し、プレドニゾロン5mgを1日2回併用した。AAの用量は250、500、1000 mg/日を設定した。28日を1サイクルとし、初回サイクル内で用量制限毒性(DLT)を評価した。【結果】27例に投与され、試験全体でDLT評価期間内に3例のDLTが認められた。2例はグレード(G)3の肝機能検査異常、1例はG3のアミラーゼ増加(唾液腺由来)であった。DLT評価期間外に発現した1例を含め、250 mgコホートにおいて6例中2例にG3の肝機能検査異常を認め、試験全体ではG3の肝機能検査異常が7例であった。全てのコホートに肝機能検査異常が発現し、用法・用量とは関連しないことが示唆された。肝機能検査異常は治験薬の投与中止又は減量により管理可能であった。他にG3以上の有害事象として、食欲不振、低カリウム血症、低リン酸血症、血清アミラーゼ増加(唾液腺由来)、リンパ球数減少、尿路感染が認められたが全て回復し、これらによる脱落はなかった。50%以上のPSA減少は、各コホートで2例以上に認められ、日本人去勢抵抗性前立腺癌における有用性が示唆された。【結論】AAは海外用法用量である1000mg/日(空腹時投与)までの投与量において忍容であり,全ての用量において有効性が認められた。この結果により日本人去勢抵抗性を含む前立腺癌等を対象とした更なる試験の必要性が示唆された。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:臨床試験

前へ戻る