演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

前立腺癌骨転移患者における骨関連事象(SRE)の検討

演題番号 : O102-2

[筆頭演者]
丸山 覚:1 
[共同演者]
篠原 信雄:1、鈴木 英孝:1、村橋 範浩:1、松本 隆児:1、宮島 直人:1、土屋 邦彦:1、安部 崇重:1、佐澤 陽:1、野々村 克也:1

1:北海道大院医腎泌尿器外科

 

【目的】前立腺癌骨転移患者における、骨関連事象(SRE)の実態を明らかにする。【方法】1999年~2011年に当科および関連施設にて加療された前立腺癌骨転移症例116例を対象とした。骨転移診断時の年齢は55~91歳(中央値73歳)であり、前立腺癌診断時のGleason score(GS)はGS6以下:2例、GS7: 22例、GS8以上: 82例、不明: 10例であった。骨転移診断時のPSA中央値は258ng/ml(範囲; 測定感度以下〜23,408)であった。骨転移診断時に去勢感受性癌(CSPC)であったのは95例であった。観察期間中央値は58ヶ月であった。評価項目として、1件以上のSREを経験した患者の割合、SREの各項目別の経験症例の割合、骨転移診断後初回SREまでの期間(SRE非発生率)、ビスフォスフォネート製剤(ゾレドロン酸)を使用した症例の割合とした。【結果】116例中35例 (30%)の症例で経過中に1件以上のSREを経験した。SREの内訳は放射線治療が21例(60%)、抗癌治療の変更が6例(17%)、脊髄圧迫が4例(11%)、病的骨折が3例(9%)、高カルシウム血症が1例(3%)であった。外科的治療例はなかった。骨転移診断後、初回のSREが発現するまでの期間は中央値で42ヶ月であった。一方、CSPC95例にしぼると、CSPCの段階ですら27例(28%)でSREの出現を認めた。その内訳は放射線治療が16例(59%)、抗癌治療の変更が4例(15%)、脊髄圧迫が3例(11%)、病的骨折が3例(11%)、高カルシウム血症が1例(4%)であった。また、43例(45%)の症例がCSPCの段階からビスフォスフォネート製剤が投与されていたが、それらのうち13例(30%)がその後SREの出現を認めた。また、ビスフォスフォネートを使用した症例における初回SREまでの期間(中央値)は、CSPC群で33か月,CRPC(去勢抵抗性)群で31か月であった。【結語】今回の検討から、去勢感受性であっても28%の症例でSREが発現しており、この段階からSREの発現に注意が必要であることが示された。去勢感受性の段階におけるビスフォスフォネート製剤の効果についてはさらなる検討が必要である。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:支持療法

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