演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

デガレリクスを用いた CAB 療法、及び LH-RH agonist からの交替療法の初期治療効果

演題番号 : O101-6

[筆頭演者]
徳光 正行:1 
[共同演者]
山口 聡:1、増井 則昭:1、金子 茂男:1、水永 光博:2、石田 裕則:1

1:医療法人 仁友会 北彩都病院 泌尿器科、2:仁友会 泌尿器科内科クリニック

 

【緒言】2012年10月、GnRH antagonist のデガレリクスが日常臨床で使用可能となった。本邦ではデガレリクス単剤による前立腺癌治療成績は報告されているが、未だその臨床的な位置付けは明確ではない。今回我々は、デガレリクス市販後に当院で施行している、ビカルタミド併用CAB療法、及び LH-RH agonist からの交替療法症例の、投与後初期治療効果について検討した。【方法】対象は、2012年10月より2013年4月までに、国内外のデガレリクス治療成績、及びCAB療法や交替療法の治療効果予測について説明し、治療に同意・希望した前立腺癌23例で、病理組織学的所見、臨床病期、治療前と2、4、12週後のPSA、Testosterone(以下T値)、ALP、IPSS、OABSS、MFR、AFR、RU、PVの推移、有害事象について検討した。【結果】デガレリクスとビカルタミドによるCAB療法を行ったものが14例(平均75.0歳、限局癌7例、局所浸潤癌2例、転移癌5例、GS7以上が13例)、また LH-RH agonist 治療例で、PSA 再燃がみられ、AWSを除外し、LH-RH agonist のみをデガレリクスに交替したものが9例(平均79.1歳)であった。CAB療法では、2、4、12週目のT値の低下率はそれぞれ-98.5、-97.4、-97.9%と、昨年報告された本邦のデガレリクス単剤第II相試験と同等であった。PSA低下率はそれぞれ-83.0、-91.4、-99.4%で、前述の試験結果の2週目-62.5、4週目-80.1%を上回る低下が見られた。PVは、4週目-31.8、12週目-36.9%と速やかな縮小がみられ、また4週目でIPSS-SとL、OABSS、MFR、AFR、RUもそれぞれ3.9点、1.0点、0.7点、3.1ml/s、1.0ml/s、20ccの改善が見られた。ALPに変化はなかった。交替療法9症例では、交替直前のT値は全例で去勢域に入っており、デガレリクスへの交代後、PSAがNCであったものが2例にみられたが、他の7例は開始12週目までにエストラムスチン、ステロイド、ドセタキセル等への治療移行が必要となった。有害事象については、全例に軽微な注射部位の疼痛・発赤等の反応が、4例に軽微な hot flash が見られたが、その他、問題となるものは認められなかった。【結論】デガレリクスとビカルタミド併用CAB療法では、速やかなPSAの低下、PVの縮小、排尿症状の改善が得られ、有害事象の観点からも高齢症例に対しても、十分容認でき得る有用な治療法であると考えられた。各症例の長期観察や多数症例のRCTを通して、デガレリクス使用CAB療法の有用性の検討が必要と思われた。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:内分泌・ホルモン療法

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