演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

S-1補助化学療法を受けたStage2/3胃癌におけるHER-2の発現頻度と予後因子としての意義

演題番号 : O1-5

[筆頭演者]
青山 徹:1,2,3 
[共同演者]
吉川 貴己 :2,3、藤川 寛人:2,3、山田 貴充:3、長谷川 慎一:3、土田 知史:3、尾形 高士:2、長 晴彦:2、湯川 寛夫:3、大島 貴:3、和田 博雄:1、木谷 勇一:1、小澤 幸弘:1、益田 宗孝:3

1:三浦市立病院 外科、2:神奈川県立がんセンター 胃食道外科、3:横浜市立大学外科治療学

 

背景:ToGA試験の結果,高度進行・切除不能胃癌のうちHuman epidermal growth factor receptor 2 (Her-2)の有無により治療戦略が大きく変わった.一方でHerceptinは,局所進行胃癌(Stage2/3)においても有望な治療薬であるが,局所進行胃癌のHer-2の発現頻度や術後S-1補助化学療法への影響は不明である. 対象と方法:2002年から2011年までの神奈川県立がんセンターで胃癌の診断で,D2胃切除を施行し術後にStage2/3と診断された症例は286例で,このうちS-1補助化学療法を施行されかつHer-2の測定ができた100例を対象に検討を行った.Her-2のスコアリングは,ToGA試験の判定基準に基づいて判定した.結果:対象の年齢の中央値は63.5歳(Range:36~80歳),男性が69例・女性が31例,術後病理結果は2a 5例/2b 28例/3a 14例/3b 28例/3c 30例であった.S-1投与期間の中央値は5.4か月(Range:0.2~19.9か月),観察期間の中央値は30.5か月(1.3~78.1か月)であった.IHC法およびFISH法によるHer-2のスコアリング結果は,IHC 0: 70例/ IHC 1+: 16例/ IHC 2+& FISH negative: 4例/ IHC 2+& FISH positive: 2例/ IHC 3+: 8例で,Her-2陽性は10例(10%)であった.Her-2(+)群と(-)群の患者背景を比較すると組織型で有意な差を認めた.Her-2 status・年齢・PS・腫瘍径・組織型・壁深達度・リンパ節転移・脈管浸潤などを調整因子として単変量・多変量解析を行うと,Her-2 statusは独立した予後因子にはならなかった.5年無再発生存率はHer-2陽性:56.3%,Her-2陰性:48.8%であった(p=0.786).結語:今回の検討では,D2胃切除およびS-1補助化学療法を受けた症例のHer-2の発現率は10%(10/100)であった.また,これらの症例ではHer-2 発現は予後因子とはならなかった.

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:トランスレーショナルリサーチ

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