演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

HER2陽性胃癌に対する治療の問題点

演題番号 : O1-2

[筆頭演者]
廣野 靖夫:1 
[共同演者]
藤本 大裕:1、澤井 利次:1、森川 充洋:1、小練 研司:1、村上 真:1、前田 浩幸:1、五井 孝憲:1、飯田 敦:1、片山 寛次:2、山口 明夫:1

1:福井大 第一外科、2:福井大附属病 がん診療推進セ

 

【目的】現在HER2陽性進行・再発胃癌に対する標準化学療法はTrastuzumab(Tmab)とXP併用療法であり,HER2発現を治療開始前に確認していく必要があるが,臨床の現場ではガイドライン通りの治療が難しい場合もある.当科のHER2陽性胃癌の検索及び治療状況を検討し問題点を探った.【方法】HER2発現の検索を行った当科の進行・再発胃癌(食道胃接合部癌含む)54例のうちHER2陽性胃癌15例(28%: IHC3+ 12例,IHC2+/FISH+ 3例)に対する検査及び治療状況と問題点を解析した.当院はDako HercepTest IIを使用し専門医が判定し,FISHは外注にて検索している.一部の症例はJFMC44でも判定された.XP療法やTmabは推奨方法で投与した.【結果】初発例37例中11例(30%),再発例17例中4例(24%)が陽性であった.15例全例に化学療法が施行されていたが,うち初発癌5例はFirst lineのSPあるいはDCS施行中に陽性が判明し全例がPRであったためTmabを使用せず(3例はその後根治切除が施行出来た).1例は適応外.最終的にTmabが投与されたのは9例.First lineから使用されたのは5例(XP併用2例,他レジメン3例)であった.Second line以降(1st lineは全例SP)で使用されたのは4例であった.First lineでのTmab併用例の奏効率は40%であり,Second line以降の併用例の奏効率は25%であった.Tmab 併用1次治療で奏効しなかった症例は,2次治療以降もTmabを併用したがその後もPRは得られなかった.また再発胃癌例でSecond lineでPD状態となりTmabのみを追加したたけでPRが得られた例もあったが,逆に再発例にTmab併用化学療法を行うもPDであったため再発巣のHER2発現は低いと予想し切除を行ってみると再発巣も3+であった例も存在し,効果予測は困難であった.【結語】再発胃癌はHER2検索の結果を待ち,陽性例にはTmab併用化学療法を第一選択とすべきである.奏効すれば根治切除の可能性もある初発高度進行胃癌に対しては,HER2発現の結果が出るのに時間がかかる場合,十分なICのもとでDCSのようなより奏効率の高い化学療法を先行し,その上でTmabを併用するかを決める方法も可能かと思われた.また効果予測は困難であり,初回使用でPD例は併用レジメンを変更してもPRは得られないと思われた.

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:分子標的治療

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