演題抄録

支援研究成果発表会

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

肝葉切除を伴う胆道癌切除例に対する術後補助化学療法の無作為化第II相試験

演題番号 : GR-1

[筆頭演者]
小林 省吾:1,6 
[共同演者]
井岡 達也:2,6、森田 智視:3,6、波多野 悦朗:4,6、味木 徹夫:5,6、永野 浩昭:1,6

1:大阪大学 消化器外科、2:大阪府立成人病センター 消化器検診科、3:横浜市立大学 臨床統計学・疫学、4:京都大学 肝胆膵・移植外科、5:神戸大学 肝胆膵外科学、6:関西肝胆道オンコロジーグループ

 

【背景】 胆道癌に対する唯一の根治治療は外科的切除であるが、治癒切除が達成できた場合でも、5年生存率は約5割にすぎない。そのため、術後補助療法が模索されているが、現時点では有効性のみならず、安全性を検証したデータもほとんど存在していない。 一方で、非切除または再発胆道癌に対する有効性から、術後補助療法としてGemcitabine (GEM) やS-1を用いた方法が期待されている。しかしながら、胆道癌手術の場合、大量肝切除(肝葉切除、3区域切除など)を要する場合があり、この肝切除が抗癌剤療法に及ぼす影響は明確ではない。肝臓にはGEMやS-1を代謝する複数の酵素が存在するため、肝切除後は代謝能力が大幅に低下していると考えられ、S-1やGEMの薬理作用にも影響することが想定される。 この現状を踏まえて、本試験に先立つKHBO1003試験(肝葉切除を伴う胆道癌切除例に対するGEMあるいはS-1の術後補助化学療法の第I相試験)で、用量制限毒性が10%となる用量を推奨用量とする安全性試験を行い、安全に施行しうる術後補助療法を開発した。また、KHBO1101試験で、肝葉切除後のこれらの薬剤の血中動態について検討中である。【目的】本試験の目的は、胆道癌肝葉切除後において、GEM単独療法およびS-1単独療法を、先行するKHBO1003試験の推奨用量に従って6ヶ月間施行し、効果と安全性の再確認を行うこととした。【本試験の概要】試験デザインはオープンラベルによる臨床無作為化第II相試験として行うこととした。R0またはR1の肝葉切除を施行し、組織学的にStage IB以上の胆道癌(Stage I以上の肝内胆管癌を含む)と診断された症例(UICC第7版)を対象とした。術後補助化学療法は、割り付けられたGEMまたはS-1を用いて、先行するKHBO1003試験の推奨用量で、術後12週以内に開始し6ヶ月間行う。予定参加者数は各群35名、合計70名である。主要評価項目として2年無再発生存率を、副次評価項目として2年全生存率、治療完遂率、Dose Intensity、副作用の発現頻度と程度、無再発生存期間、全生存期間を評価することとした。

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