演題抄録

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開催概要
開催回
第58回・2020年・京都
 

血管新生阻害剤による高血圧の検討

演題番号 : P-492

[筆頭演者]
山岡 真由美:1 
[共同演者]
倉橋 基尚:1、玉川 浩司:2、谷本 寿代:3、濵田 千早:3、藤本 冬佳:1、松本 涼:1、卜部 和美:1

1:大手前病院・薬剤部、2:大手前病院・外科、3:大手前病院・看護部

 

【背景】血管新生(VEGF)阻害剤は、癌治療において複数の癌種で高い効果を示している。一方で有害事象として、高血圧、蛋白尿、出血、消化管穿孔などが報告されている。その中でも高血圧は最も発現頻度が高く、ベバシズマブ(Bmab)では休薬基準、ラムシルマブ(Rmab)では減量・休薬基準が定められておりマネジメントは重要である。
【目的】VEGF阻害剤投薬患者における高血圧の発現状況と適正使用ガイドに沿った高血圧治療が行われているか確認を行うことを目的とした。
【方法】2018年1月~2019年12月の期間に当院においてBmabまたはRmabによる治療を受けた肺癌、胃癌、大腸癌の患者を対象に、患者背景、VEGF阻害剤の種類、既往歴(高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、脂質異常症、脳心血管病)、喫煙歴、血清クレアチニン、尿蛋白、血圧、使用した降圧薬等についてカルテより後方的に調査を行った。
【結果】対象症例は93例(男性62例、女性31例、年齢平均値63.5歳)、降圧薬投薬治療が開始もしくは強化された症例はBmabで21例、Rmabで3例、Bmab+Rmabで2例であった。癌種はBmabでは肺癌2例、大腸癌19例、Rmabは胃癌2例、大腸癌1例、Bmab+Rmabは肺癌1例、大腸癌1例であった。血圧上昇が原因でBmabの投与が1例で中止となった。VEGF阻害剤開始後に降圧薬治療開始もしくは降圧薬治療強化が必要となった症例の既往歴は、高血圧症8例、脂質異常症3例、糖尿病1例であった。使用された降圧薬は、カルシウム拮抗薬(CCB)単剤6例、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)単剤9例、CCB+ARB併用9例、β受容体遮断薬1例であった。降圧薬開始もしくは追加された時期は、VEGF阻害剤開始後1週目から投与終了5週間後であった。
【考察】高血圧既往のある患者はさらに血圧上昇に注意してモニタリングを行うことが重要であると考える。血圧上昇の発現時期にはばらつきがあり、VEGF阻害剤投与開始早期から血圧モニタリングが必要であり、また家庭血圧も測定することが重要であると考える。

キーワード

臓器別:その他

手法別:化学療法

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