演題抄録

ポスター

開催概要
開催回
第58回・2020年・京都
 

多施設共同によるパルボシクリブの治療期間に関する予測因子の後方視的検討

演題番号 : P-488

[筆頭演者]
小倉 千奈:1 
[共同演者]
亀岡 春菜:1、髙橋 三奈:2、青儀 健二郎:2、宮前 文明:3、槇 恒雄:4、小川 喜通:3

1:四国がんセンター・薬剤部、2:四国がんセンター・乳腺外科、3:米子医療センター・薬剤部、4:賀茂精神医療センター・薬剤部

 

【はじめに】
パルボシクリブ(PAL)は、サイクリン依存性キナーゼ4/6に対して阻害活性を有する低分子化合物で、内分泌療法と併用して使用されるHR陽性HER2陰性の手術不能又は再発乳癌の治療薬である。しかし、個々の症例におけるPAL治療前の効果予測因子の報告は多くない。手術不能又は再発乳癌におけるPALの治療成績および、治療期間の延長に関する因子について後方視的にデーター収集し検討を行ったので報告する。
【対象・方法】
2017年12月~2020年3月において四国がんセンター、米子医療センターにて、二次治療以降にPALの投与を行った49例を対象とし、導入時の内分泌療法剤、各血球数、肝機能、CRE、CEA、CA15-3、主要臓器転移、減量の有無、化学療法既レジメン数の因子について、PAL投与後の治療期間(TTF)との関連性を生存期間分析(Logrank検定)にて行った。主な検査値での比較におけるTTF中央値は、白血球数(WBC)、好中球数(Neu) リンパ球数(Lym)、のカットオフ値をWBC:4000,Neu:2000,Lym:1200に設定した。TTFの定義としては、投与開始日より最終処方日までとした。統計処理については、P<0.05を有意とした。
【結果】
TTF中央値は、5.6ヶ月(0.2-22.5)で、併用されている内分泌療法はフルベストラント(FLU)群が28例、アロマターゼ阻害剤(AI)群が21例であった。TTF中央値は、FLU群7.5ヶ月(N=28)、AI群4.2ヶ月(N=21 P=0.162)であった。TTF中央値は、WBC:2.6 vs 6.7ヶ月(P=0.015), Neu:3.7 vs 6.6ヶ月(P=0.002) Lym: 2.8 vs7.5ヶ月(P=0.007), Lym: 2.8 vs7.5ヶ月(P=0.007),となりPAL導入時に、WBC, Neu,Lymの値に関して、標準値より高い群において治療期間の延長がある傾向が見られた。
【考察】
今回の結果より、PAL導入時のWBC, Neu,Lymの数が治療期間の延長に影響を及ぼす要因であると考えられた。併用されている内分泌療法においてFLU群とAI群での比較においては、治療期間中央値7.5ヵ月vs4.2ヵ月(P=0.162)とFLU群の治療期間が長い傾向が見られたが統計学的な有意差はみられなかった。今後は、これらのデーターをさらに精査し、PALの治療期間の延長に関する要因についてさらなる検討が必要と考える。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:化学療法

前へ戻る