演題抄録

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開催概要
開催回
第58回・2020年・京都
 

GEM+nab-PTX併用療法患者におけるALBIスコアを用いた有効性・安全性予測の検討

演題番号 : P-485

[筆頭演者]
永松 秀紹:1 
[共同演者]
杉本 啓之:2、林 幹人:2、野浪 大介:2、浅井 裕充:2、熊澤 佑介:2、安藤 祐資:2、三島 江津子:1、大塚 泰郎:2、村上 照幸:1

1:半田市立半田病院・薬剤科、2:半田市立半田病院・消化器内科

 

背景
ALBIスコアとは統計学的手法をもとに、近年考案された肝予備能評価法であり、アルブミン、総ビリルビンという一般的な採血項目で客観的な肝予備能評価が可能である。ALBIスコアはその数値に応じ1、2a、2b、3に分類され、数字が大きくなるにつれて肝予備能が低下していると判断する。近年、肝癌の領域においてALBIスコアの臨床的な有用性が多数報告されている。
一方、がん化学療法においてタキサン系薬剤など肝代謝型の薬剤が様々な癌種で標準治療として汎用されている。しかし、肝機能評価に基づいた毒性予測や投与量の調整は確立されていない。そこで今回、ゲムシタビン(GEM)+アルブミン懸濁型パクリタキセル(nab-PTX)療法において、ALBIスコアによる分類が有効性や安全性の予測に用いる事が可能か検討を行った。
方法
2015年5月~2019年9月に当院において1次治療でGEM+nab-PTX併用療法を施行された治癒切除不能進行膵癌患者を対象とし、全生存期間(OS)、治療成功期間(TTF)、安全性について後方視的に調査を行った。ALBIは (log10 bilirubin (μmol/L) × 0.66) + (albumin (g/L) × -0.0852)で算出し、ALBI gradeを Grades 1 (≤ -2.60)、 2a (-2.60<, ≤-2.27)、2b (-2.27<, ≤-1.39)、3 (-1.39<)に分類し、各郡間で比較検討を行った。
結果
48例抽出され、1群10例、2a群11例、2b群23例、3群2例で解析を行った。OS中央値はそれぞれ12.5、8.5
、6.8、0.3ヶ月、TTF中央値は5.6、6.5、3.5、0.2ヶ月であった。1コース目の相対用量強度(RDI)の両剤合わせた中央値は73.3%、80.0%、66.1%、29%であった。また各群とも初回投与量はほぼfull doseで投与されていた。投与全期間でのGrade3以上の血液毒性の発現率は60%、63.6%、73.9%、50%であった。
考察
ALBI Gradeが上がるにつれて、OS、TTF共に短くなる傾向が認められた。特にGrade 2aとGrade 2bとの間で大きな開きが見られた。またGrade3以上の血液毒性も同様の傾向が認められた。RDIは各群でほとんど変わりなかった事から、肝予備能が低下しているにも関わらず用量強度を保った事により副作用の発現が高くなってしまったものと考えられる。
結語
膵癌GEM+nab-PTX療法施行患者において、ALBIスコアは有効性・安全性の評価に有用である可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:膵臓

手法別:化学療法

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