演題抄録

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開催概要
開催回
第58回・2020年・京都
 

外来がん化学療法施行患者におけるPRO-CTCAEシートを用いた薬薬連携について

演題番号 : P-482

[筆頭演者]
清水 敦也:1 
[共同演者]
秦 里奈:1、長谷川 功:1、山 佳織:4、佐藤 秀紀:4、奥村 紀美恵:2、鶴間 哲弘:3、平田 公一:3

1:JR札幌病院・薬剤科、2:JR札幌病院・看護部、3:JR札幌病院・外科、4:北海道科学大学

 

【目的】がん化学療法施行時の副作用評価の方法として用いられているCTCAEは医療従事者による評価であり、患者本人の訴えが十分に反映されてないことが考えられ、過小評価してしまう可能性がある。当院外科ではがん化学療法施行患者に対し、医師診察前に患者自身による主観的評価を取り入れたPRO-CTCAEシートを用いて有害事象の聞き取りを行っている。また薬薬連携のツールとしてトレーシングレポートに加え、このPRO-CTCAEシートを活用している。今回は、これまでの外科外来がん化学療法施行患者におけるPRO-CTCAEシートを用いた薬薬連携について報告する。
【方法】当院外科では外来がん化学療法施行する患者に対し、これまで看護師が作成した有害事象聞き取りシートを用いて、看護師が問診を行なっていた。これを薬剤師が看護師と協働し内容を見直し、レジメン共通の有害事象17項目に関するPRO-CTCAEシートを作成し2019年11月より運用を開始した。このうち病院薬剤師が薬薬連携を必要と考え同意を得られた患者においては、トレーシングレポートに合わせてPRO-CTCAEシートを用いて、かかりつけ保険薬局と情報共有を行った。
【結果】2019年12月から2020年3月の間に、PRO-CTCAEシートを薬薬連携に用いた患者は6名(男性/女性:5名/1名)であった。レジメン別では胃癌CAPOX療法が2名、胃癌Nivolumab療法が2名、大腸癌CAPOX療法が1名、乳癌Eribulin療法が1名であった。これら患者のPRO-CTCAEシートには、末梢神経障害、下痢、悪心、倦怠感などの有害事象が記載されており、これを薬薬連携に用いることにより、病院と保険薬局薬剤師間で患者状態を共有することができた。また保険薬局薬剤師の提案により、低血圧症状に対し降圧薬の減量が行われた症例もあった。
【考察】PRO-CTCAEシートを薬薬連携に活用することは、保険薬局において支持療法の変更など、主治医の処方意図を含め患者状態を的確に捉えることが可能となり、服薬指導の質向上に繋げられるようになった。また保険薬局薬剤師の目線からも、有害事象を詳細にアセスメントすることが可能となった。これは患者へより安全に治療を提供する上で、非常に有用であったと考える。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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