演題抄録

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開催概要
開催回
第58回・2020年・京都
 

骨腫瘍生検後の病的骨折リスク評価の確立

演題番号 : P-444

[筆頭演者]
岩井 正:1,2 
[共同演者]
星 学:1、大戎 直人:1、荻 久美:1、嶋谷 彰芳:1、高田 尚輝:1、伴 祥高:1、中村 博亮:1

1:大阪市立大学・整形外科、2:市立柏原病院・整形外科

 

【背景】骨腫瘍生検後に骨折し、骨接合術を施行する例が存在する一方、生検後の病的骨折リスク評価に関する報告は、ほとんどない。
【目的】骨腫瘍に対する最適な開窓形状に関して、ウサギの大腿骨を用いて、開窓し骨強度測定することで、臨床において有用な開窓基準を検証する。
【対象と方法】NZ白色ウサギ50羽の両大腿骨を摘出し、開窓を行った。検討項目は、体重のほか、圧縮試験で得られる、最大荷重・破断変位・弾性率・破断エネルギー。実験1として、開窓形状に関して、長方形とし、縦径は可能な限り一致させた。その上で、周長に対する横径の割合が、10%・20%・30%・40%の孔を作成した。また、コントロールとして未開窓の大腿骨を用いた。実験2として、開窓形状に関して、長方形とし、横径は可能な限り一致させた。その上で、縦径が、それぞれ12mm・18mm・24mmの孔を作成した。また、コントロールとして未開窓の大腿骨を用いた。実験3として、有限要素解析を用いて、解析の予測結果と実際の力学試験結果との相関性も検討した。
【結果】実験1の結果は、最大荷重で、孔なし:637.5、10%孔:590、20%孔:227.5、30%孔:158.5、40%孔:133.5。解析により、10%孔が、20%孔より有意に最大荷重・破断エネルギーの数値が高かった。実験2の結果は、最大荷重で、孔なし:637.5、12mm孔:590、18mm孔:496、24mm孔:421。解析により、それぞれの数値に有意差は認めなかった。実験3の結果でも同様、10%孔が20%孔より有意に最大荷重の数値が高かった。
【考察】骨腫瘍手術の際の最適な開窓形状・開窓幅に関する報告は、Clerkらが、1977年に発表して以来、ほとんど存在しない。今回、開窓形状を長方形として、横径を拡大させていくと、横径が周長に対して10%を超えると、急激な骨強度低下をきたすことがわかった。一方で、縦径に関しては、約2倍の長さに延長しても、骨強度は保持できることが判明した。

キーワード

臓器別:骨軟部

手法別:トランスレーショナルリサーチ

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