演題抄録

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開催概要
開催回
第58回・2020年・京都
 

ラットの骨肉腫モデルを用いたRFAとOK-432の併用療法の有用性の検証

演題番号 : P-443

[筆頭演者]
岩井 正:1,2 
[共同演者]
大戎 直人:1、星 学:1、荻 久美:1、嶋谷 彰芳:1、高田 尚輝:1、伴 祥高:1、中村 博亮:1

1:大阪市立大学・整形外科、2:市立柏原病院・整形外科

 

【背景・目的】現在、骨肉腫の多発転移に対する有効な治療法は確立されておらず、全身化学療法が唯一の治療法である。しかし、その効果は乏しい。近年、がん患者に対するRFA治療で抗腫瘍効果が期待できるという報告が散見される。本研究の目的は、ラットの骨肉腫モデルを用いたRFAと免疫賦活剤OK-432の併用の効果を検証することである。

【対象と方法】SDラット・4週齢・オスの右胸膜および左脛骨に骨肉腫細胞株UMR-106を埋植し、それぞれ20匹ずつ4群に分けた:コントロール群(以下C群、非治療群)・RFA群(以下R群、脛骨腫瘍へのRFA)・OK-432群(以下O群、脛骨腫瘍へのOK-432の腫瘍内注射)RFA+OK-432群(以下R+O群、脛骨腫瘍へのRFAおよびOK-432の腫瘍内注射)。評価項目は、①生存期間②腫瘍(左脛骨・右肺)最大径比較および推移③腫瘍(左脛骨・右肺)のHEおよび免疫染色比較および推移④血中サイトカインに対するELISA測定。

【結果】平均生存期間は、C群が28.4±18.6日、R群が40.0±15.2日、O群が38.4±16.7日、R+O群が47.3±11.1日。R+O群が、C群・R群・O群と比較し有意に生存期間延長していた(それぞれp<0.05)。肺腫瘍最大径に関しては、R+O群が、有意な縮小傾向(p<0.001)認めるものの、R群およびO群とは有意差を認めなかった(それぞれp=0.25,p=0.66)。肺腫瘍に対する免疫染色において、R+O群でのKi67陽性細胞数が、C群と比較して有意に少なく、R+O群でのCD11cおよびOX-62陽性細胞数・CD4およびCD8陽性細胞数が、C群と比較して有意に多かった。また、ELISA測定により、R+O群が、他の群と比較して、IFN-γ・TNF-αの有意な上昇を認めた(それぞれp<0.05)。

【結論・考察】脛骨腫瘍に対するRFAとOK-432の併用により、生存期間延長および肺腫瘍縮小効果をもたらした。また、抗腫瘍免疫の活性化を認めた。今後、RFAとOK-432の併用の効果が、ヒトの進行性の骨肉腫への治療にも役立つかもしれない。

キーワード

臓器別:骨軟部

手法別:トランスレーショナルリサーチ

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