演題抄録

ポスター

開催概要
開催回
第58回・2020年・京都
 

機械学習による前立腺全摘除術症例の病理学的病期予測

演題番号 : P-391

[筆頭演者]
杉下 圭治:1 
[共同演者]
坪内 駿:1、宮崎 将也:1、竹内 一郎:1

1:苫小牧市立病院・泌尿器科

 

【背景】機械学習 Machine learning (以下ML)では、コンピューターがデータを学習しそこに潜むパターンを見つけ、学習した結果を新たなデータにあてはめることで将来を予測することができる.最近では専門的なプログラミング言語の知識がなくてもMLによる予測分析が可能なツールを入手できる.今回、我々は前立腺癌に対して根治的前立腺全摘除術を施行した症例を対象に、MLを用いた病理学的病期の予測を試みた.【対象・方法】ソフトウェアはソニーネットワークコミュニケーションズの Prediction Oneを用いた.2007年4月~2013年12月に施行した前立腺全摘除症例(n=67)の術前データ(PSA値、Gleason score、臨床病期、年齢、生検陽性コア数)と全摘標本の病理組織検査の結果を学習データとして読み込ませた.次いで2014年1月~2020年4月までの術前データ(n=44)を読み込ませ、病理学的病期の予測データを出力し、実際の病理組織検査の結果と比較した.またPartin nomogram(以下Partin)による予測データと比較し、ROC解析による統計学的検証を行った.【結果】限局癌(organ confined)の予測におけるAUCは、0.825(ML)、0.815(Partin).被膜浸潤あり(extraprostatic extension)では0.539(ML)、0.681(Partin).リンパ節転移あり(lymph node involvement)では0.866(ML)、0.970(Partin)であり、いずれもMLとPartinとの間に有意差を認めなかった.【考察】学習データはn=67と少なかったにも関わらず、MLの予測能はPartinと同等であった.学習データのnを増やすことや学習データの項目を検討する事によってMLの予測能の更なる向上が期待できる.今後、様々な分野でMLによる予測が従来のnomogramにとって代わる可能性がある.

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:医療データサイエンス

前へ戻る