演題抄録

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開催概要
開催回
第58回・2020年・京都
 

ソナゾイド造影超音波検査の前立腺癌診断、予後解析における意義

演題番号 : P-388

[筆頭演者]
赤塚 純:1 
[共同演者]
木村 剛:1、鈴村 健太:2、戸山 友香:3、林 達郎:1、近藤 幸尋:1

1:日本医科大学付属病院・泌尿器科、2:すずむらクリニック、3:日本医科大学千葉北総病院・泌尿器科

 

【目的】 第2世代超音波造影剤ソナゾイドを用いた造影超音波検査は、組織内の血流動態をリアルタイムに評価可能にする。現在に至るまで前立腺癌診断、予後解析におけるソナゾイド造影超音波検査(SEUS)の意義については十分に検討されていない。今回われわれは、SEUSの臨床的意義について検討した。【対象と方法】 本研究は当院IRBの承認に基づき行った。2010年1月から前立腺癌に対するSEUSの癌診断精度を前向きに評価した。J.A、K.S2名の泌尿器科医により前立腺生検前にソナゾイドを静注し、系統的14箇所生検と標的生検を行った。本研究では、特徴的な造影効果(strong contrast enhancement、rapid contrast enhancement、vessels with abnormal perfusion)を2つ以上満たす場合にSEUS+と定義した。SEUSの診断精度を評価するため、直腸診、B-mode(B)、power-Doppler mode(PD)による感度、特異度、PPV、NPV、正診率と比較した。さらに、前立腺全摘術後の生化学的非再発生存(BCRFS)予測においても、SEUSを直腸診、B、PDとBCRと比較検討した。【結果】 年齢平均は68歳、PSA中央値7.8ng/ml、SEUSを施行した687症例中癌症例は416例(60.6%)であった。各診断法における(感度、特異度、PPV、NPV、正診率)は、直腸診(52.9%、63.5%、69.0%、46.7%、57.1%)、B (69.2%、43.9%、65.5%、48.2%、59.2%)、PD (66.6%、59.0%、71.4%、53.5%、63.6%)、SEUS (66.1%、70.1%、77.2%、57.4%、67.7%)であった。特異度、PPV、NPV、正診率においてSEUSが最も良好であった。観察期間中央値70.7ヶ月において、前立腺全摘除術が施行された83例の5年BCRFS率は76.5%であった。SEUS +群(52例)は88.7%、-群(32例)69.3%で、SEUS +群で有意に予後不良であった(p<0.05)。BCRFSに対する単変量解析では、SEUS+ (HR 3.5; 1.2-15.0, p=0.02)、直腸診+ (HR 2.7; 1.1-8.5, p=0.04)、PD (HR2.6 ; 0.9-11.3 , p=0.09)、B+ (HR 2.0; 0.7-6.9, p=0.21)で、SEUSが最も予後を反映していた。【結語】前立腺癌診断、予後におけるSEUSの臨床的意義について検討した。SEUSは前立腺内の細かな血管まで描出可能であり、他のmodalityと比較して高い癌検出精度を示し、さらに、最も予後を反映していた。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:イメージング

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