演題抄録

ポスター

開催概要
開催回
第58回・2020年・京都
 

当院での進行子宮体癌における予後因子についての検討

演題番号 : P-237

[筆頭演者]
松本 浩範:1 
[共同演者]
片山 紗弥:1、冨岡 紀子:1、渋谷 英里子:1、渡邉 百恵:1、澁谷 裕美:1、西ヶ谷 順子:1、百村 麻衣:1、小林 陽一:1

1:杏林大学・産科婦人科

 

【目的】現在、進行子宮体癌における5年生存率はⅢ期が60~70%、Ⅳ期が20%前後と早期症例と比較し不良である。子宮体癌の予後リスク因子としては組織型や筋層浸潤、リンパ節転移、腹腔細胞診陽性などが報告されている。今回我々は進行子宮体癌における予後因子について検討行った。
【方法】2011年から2015年に治療行った子宮体癌Ⅲ期~Ⅳ期の36症例を対象とし、病理所見および手術所見をふまえ検討行った。
【成績】進行期はⅢ期23例、Ⅳ期13例で、組織型は類内膜癌G1・G2が15例、類内膜癌G3が8例、特殊型(癌肉腫・漿液性癌・明細胞癌・混合癌)が13例であった。全例に手術と化学療法を施行した。Ⅲ期では類内膜癌G1・G2が14例、類内膜癌G3・特殊型が9例、Ⅳ期では類内膜癌G1・G2が1例、類内膜癌G3・特殊型が2例とⅣ期においては90%以上がTypeⅡ体癌であった。5年生存率はⅢ期が78.3%、Ⅳ期が23.1%であった。Ⅲ期において再発は23例中8例に認めた。Ⅲ期23例中、腹水または腹腔洗浄細胞診陽性を5例認めたが再発は1例であった。筋層浸潤においては1/2未満が8例、1/2以上が15例で、再発は1/2未満に2例、1/2以上に6例と筋層浸潤1/2以上が高い傾向にあった。組織型での再発は類内膜癌G1・G2が3例、類内膜癌G3・特殊型が5例であった。リンパ節転移陽性は23例中13例に認め、再発は陽性例で6例、陰性例で2例であった。再発8例中5例(63%)が筋層浸潤1/2以上+類内膜癌G3・特殊型+リンパ節転移陽性であった。Ⅳ期においては13例中12例に腹腔内や大網に播種を認めた。実質臓器への転移は2例であった。5年以上の長期生存例が3例、2年未満の短期死亡例が6例であったがいずれにおいても有意な予後因子は認めなかった。
【結論】進行子宮体癌において、Ⅲ期では腹水細胞診陽性が予後リスク因子とはならず、筋層浸潤1/2以上+類内膜癌G3・特殊型+リンパ節転移陽性が再発リスク因子となりえる可能性が示唆された。Ⅳ期では明らかな予後リスク因子は認めなかったが、類内膜癌G3・特殊型が90%以上を占めており、診断時にTypeⅡ子宮体癌と診断された症例では、実質臓器への転移がなくても腹腔内への播種を来している可能性を念頭に治療を検討する必要性があると考えられた。

キーワード

臓器別:子宮

手法別:診断

前へ戻る