演題抄録

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開催概要
開催回
第58回・2020年・京都
 

当院における局所進行非小細胞肺癌に対する化学放射線療法後Durvalumabの治療成績

演題番号 : P-214

[筆頭演者]
小川 由美子:1 
[共同演者]
坂井 浩佑:1、高橋 智之:1、川野 悠一郎:1、西村 博明:1、桑原 由樹:1、小島 章歳:1、戸田 麻衣子:1、菊池 聡:1、平田 優介:1、三上 友理子:1、森山 岳:1、髙橋 健夫:2、弦間 昭彦:3、植松 和嗣:1

1:埼玉医科大学総合医療センター・呼吸器内科、2:埼玉医科大学 総合医療センター・放射線腫瘍科、3:日本医科大学付属病院・呼吸器内科

 

【背景】未治療Ⅲ期非小細胞肺癌に対して、プラチナ製剤と第3世代以降の細胞障害性抗癌剤併用による同時化学放射線療法が行われてきたが、5年生存率は15-20%程度であった。本邦で2018年に承認されたPD-L1抗体Durvalumabによる化学放射線療法後の地固め療法は、無増悪生存期間や全生存期間を有意に延長するとされ、標準治療として期待されている。
【方法】2018年10月から2020年3月の期間に当院で化学放射線療法後にDurvalumabを開始したⅢ期非小細胞肺癌15例を対象として、治療効果および有害事象を後方視的に検討した。
【結果】年齢は44-77歳(平均65歳)。男性10例、女性5例。組織型は扁平上皮癌7例、非小細胞肺癌2例、腺癌6例(ドライバー遺伝子変異なし5例、不明1例)。臨床病期ⅢA 1例、ⅢB 13例、ⅢC 1例。CDDP+DTXまたはCBDCA+DTX併用放射線照射60Gy後、全例で14日以内にDurvalumab(10mg/kg 2週間毎、12か月間)の投与を開始した。完遂4例、継続中6例(Durvalumabを3~22回投与)、中止5例(理由は、放射線肺臓炎3例、肺癌再発2例)。現時点では3例の再発を認め、無増悪生存期間中央値は369日(245~未到達)であった。有害事象は、甲状腺機能障害(グレード2)を1例、放射線肺臓炎を9例(グレード3以上は3例)に認めた。グレード2放射線肺臓炎の2例は対症療法を行いつつ治療を継続した。20Gy以上放射線照射される肺体積の全肺体積に対する割合(V20)の平均は、全症例で22.8%、グレード1以上の放射線肺臓炎例で26.4%、グレード3以上で29.9%であった。
【結論】当院の検討では、放射線肺臓炎の発症率(60%)が既存の報告よりも高かった。放射線肺臓炎を認めた症例は、肺V20が高く、この値が高いほど重症化する傾向にあった。治療完遂のためには放射線肺臓炎への対処が課題となる。治療完遂率や治療効果に関して、さらに長期的に観察し検討していく必要がある。

キーワード

臓器別:肺・縦隔・胸膜

手法別:免疫療法

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