演題抄録

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開催概要
開催回
第58回・2020年・京都
 

当院における局所進行直腸癌に対するCRT療法の検討

演題番号 : P-135

[筆頭演者]
日月 亜紀子:1 
[共同演者]
福井 康裕:1、西村 潤也:1、青松 直撥:1、村田 哲洋:2、西居 孝文:1、櫻井 克宣:1、高台 真太郎:2、玉森 豊:1、久保 尚士:1、清水 貞利:2、金沢 景繁:2、渋谷 雅常:3、大平 雅一:3、前田 清:1

1:大阪市立総合医療センター・消化器外科、2:大阪市立総合医療センター・肝胆膵外科、3:大阪市立大学・消化器外科

 

海外では直腸癌に対する術前CRT(chemoradiotherapy)の局所制御の有効性が示され、広く施行されているが、日本のガイドラインでは有用性は確立されていないとされている。当院では、80歳未満の深達度cT4b、もしくはN1以上の他臓器転移を伴わないRb直腸癌に対して、術前CRTを行っており、現在では、50-50.4Gy(1.8-2.0Gy/fr×25-28fr)+TS-1 80mg/m2/日(照射日のみ内服)、6週間後に手術とし、側方リンパ節郭清については、CRT前の画像診断にて転移が疑われた症例にのみ施行している。今回我々は、2005年1月から2019年12月までに当院で術前CRTを施行した12例について検討したので報告する。年齢中央値は66歳、男性8例 女性4例。放射腺照射は、総量 39.6-50Gy、併用抗癌剤は、TS-1 8例、UFT+CPT-11 2例 、UFT/UZEL+CPT-11 1例、UFT 1例であった。術前治療因子は、cT4bが9例、N1以上が2例、肛門温存希望が1例。CRTに伴う有害事象は、grade3の肝機能障害が1例とgrade2の白血球減少をみとめたのみであった。 手術は、APRが8.例、ISRが3例、ハルトマンが1例で、9例が腹腔鏡で手術が行われていた。側方郭清は8例で行われており、全例両側施行されていた。病理学的検討では、効果判定は、Grade 3が4例、2が3例、1b1例、1a4例であった。側方リンパ節転移は、1例にのみ認めた。壁深達度は、pCR 4例、ypT3 6例、ypT21例、1例のみ膣への浸潤が残存しており、ypT4bであった。最終的な進行度は、0 2例、II 2 5例、III a 1 例、III b 2例、IV 1例であった。術後合併症は、創感染3例、手術を要した癒着性イレウス1例、リンパのう腫1例、その他1例であった。在院日数は、21日(13-151)。術後補助療法は、5例で施行されていた。再発は、5例に認めたが、局所再発は認めず、いずれも遠隔転移であった。今回の検討では、CRTによる有害事象はgrade3が1例のみであり、CRTは安全に施行できると考えられた。治療成績では、grade3の効果判定が4例あり、局所制御には有効な治療と考えられたが、一方で5例に遠隔転移再発を認めており、治療適応にはさらなる検討が必要と考えられた。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:集学的治療

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