演題抄録

ポスター

開催概要
開催回
第58回・2020年・京都
 

術前化学療法後に根治切除を施行し長期生存を得た肝転移を伴う高度進行胃癌の1例

演題番号 : P-94

[筆頭演者]
横井 亮磨:1 
[共同演者]
畑中 勇治:1、山田 成寿:1、加藤 浩樹:1

1:多治見市民病院・外科

 

症例は65歳,男性。3カ月前からの食欲低下と体重減少を主訴に当院を受診した。上部消化管内視鏡検査で胃前庭部前壁の2型腫瘍と,胃体上部小弯にびらんを伴う隆起を認めた。腹部造影CTでは肝S5に単発転移(10mm大)と領域リンパ節(No1,3,4d,5,6,7)の高度腫大を認め,胃体上部小弯の病変は癒合し一塊となった小弯リンパ節の胃壁浸潤が疑われた。cT4aN3aM1H1 cStageIV(胃癌取扱い規約第14版)と診断し術前化学療法の方針とした。capecitabine+cisplatin療法を開始し,生検結果でHER2陽性であったため2コース目はtrastuzumabを追加した。2コース終了後,原発巣,肝転移,リンパ節のいずれも縮小し効果判定はPRであった。胃全摘(D2リンパ節郭清),Roux-en-Y再建,肝S5部分切除術を施行し,病理診断はypT3N1M1H1 ypStageIV,組織学的効果判定は原発巣Grade 1b,肝転移巣Grade2であった。術後12日目に縫合不全を認めたものの保存的に改善し,術後34日目に退院となった。術後はcisplatin を除きcapecitabine+trastuzumab療法を1年間施行した。術後70カ月を経過し無再発生存中である。肝転移を伴う高度進行胃癌は予後不良とされるが,外科的切除を含めた集学的治療を行うことで良好な予後が期待できる可能性があると思われたため,文献的考察を加え報告する。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:集学的治療

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