演題抄録

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開催概要
開催回
第58回・2020年・京都
 

当院で施行した根治切除不能胃癌に対するPalliative surgeryの検討

演題番号 : P-93

[筆頭演者]
久保 孝介:1 
[共同演者]
岡田 一幸:1、三上 城太:1、伊藤 一真:1、河井 邦彦:1、原 修一郎:1、宮崎 秀高:1、小西 健:1、太田 英夫:1、小森 孝通:1、横山 茂和:1、福永 睦:1

1:兵庫県立西宮病院・消化器外科

 

【はじめに】胃癌治療ガイドラインでは、REGATTA試験の結果により非治癒因子を有する進行胃癌に対しての予後の改善を目指す減量手術としての胃切除は行うべきではないと結論付けられている。しかし出血や狭窄などの切迫症状を有する治癒切除不能症例に対しては、安全に胃切除を行える場合は姑息的胃切除術(palliative surgery)を行うことも選択肢の1つに挙げられている。今回われわれは、当院におけるpalliative surgeryを施行した症例を集積し、その有用性を検討した。【対象と方法】当院で2014年1月から2019年12月までの6年間で、根治切除不能と判断された胃癌に対して、Palliative surgeryを施行した18症例を後方視的に検討した。【結果】性別は男性13例、女性5例であった。年齢の中央値は75.5歳(37~86歳)であった。胃癌による切迫症状としては出血が6例(33.3%)、狭窄が11例(61.1%)、1例(5.6%)は無症状であった。このうち1例は出血性ショックにより緊急手術を施行した。非治癒因子は細胞診陽性が14例(77.8%)、腹膜播種が4例(22.2%)、傍大動脈リンパ節転移が2例(11.1%)、骨転移が1例(5.6%)、肝転移が1例(5.6%)であった。手術方法は、胃全摘術が6例(33.3%)、幽門側胃切除術が12例(66.7%)であった。再建方法はRoux-en-Y再建が16例(88.9%)で、B-Ⅰ再建が1例(5.6%)、B-Ⅱ再建が1例(5.6%)であった。術後化学療法は13例(72.2%)に施行しており、手術日から化学療法開始日までの日数の中央値は45日(25~120日)であった。化学療法継続日数の中央値は405日(44~713日)であった。術後1年後に生存していた症例は16例中12例(75%)であった。転帰は生存5例(27.8%)、死亡10例(55.6%)、消息不明3例(16.6%)であった。【まとめ】当院で過去6年間に切除不能胃癌に対してpalliative surgeryを施行した症例の中にも長期生存が得られた症例を多数認めた。特に胃切除を行うことで症状緩和が得られ経口摂取が可能となり、術後化学療法が長期に渡って行えたことが予後改善に寄与したと考えられた。狭窄や出血などの症状を伴う切除不能胃癌に対してのpalliative surgeryの有用性が示唆された。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:集学的治療

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