演題抄録

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開催概要
開催回
第58回・2020年・京都
 

当科における舌癌の治療法と治療成績

演題番号 : P-2

[筆頭演者]
八木原 一博:1 
[共同演者]
石井 純一:1、炭野 淳:1、桂野 美貴:1、柴田 真里:1,3、金 裕純:1、原口 美穂子:1、出雲 俊之:2、柳下 寿郎:2、石川 文隆:2

1:埼玉県立がんセンター・口腔外科、2:埼玉県立がんセンター・病理診断科、3:東京医科歯科大学・顎顔面外科

 

【目的】舌癌に対する根治治療は、時代の変遷の中で変化している。当科の治療法の特徴として、2000年初頭までは症例を選択しながら原発巣に対する組織内照射や進行症例に対する術前CCRT、一方、2009年以降は舌エコーを併用した舌部分切除やstage Ⅲ以上の進行癌に対する術後CCRTの適用へと移行した。今回、当科における舌癌に対する治療法ならびに治療成績を明らかにすることを目的に研究を進めた。
【対象・方法】対象は当科で加療した舌扁平上皮癌根治療法例(一次症例)559例である。1999年~2008年までの前期と2009年~2018年までの後期に分け、TNM臨床分類(UICC、第8版)により再分類し治療法、治療成績について比較した。なお、治療法は手術主体群(術前後の放射線療法または化学療法併用症例を含む);S群、原発巣への組織内照射治療;B群、放射線治療主体/化学放射線同時併用療法群;RC群に分類した。
【結果】前期が275例、後期が284例であった。症例の内訳は、前期が男性174例、女性101例、年齢18~89歳(中央値62歳)、後期が男性175例、女性109例、年齢23~103歳(中央値63歳)であった。病期分類は前期がstage 0;27例、Ⅰ;50例、Ⅱ;106例、Ⅲ;63例、ⅣA;21例、ⅣB;8例、後期がStage 0;31例、Ⅰ;84例、Ⅱ;94例、Ⅲ;50例、ⅣA;23例、ⅣB;2例であり、stage Ⅰ症例が後期で高率であった(p<0.01)。治療法は前期がS群;191例(69.5%)、B群;66例(24%)、RC群;18例(6.5%)、後期がS群;269例(94.7%)、B群;1例(0.4%)、RC群;14例(4.9%)であった。全例の疾患特異的5年累積生存率は前期71.5%、後期86.9%であった(p<0.01)。また、stage 0-Ⅱでは前期80%、後期91.2%、stage Ⅲ,Ⅳでは前期54.6%、後期75.1%であり、いずれも有意差を認めた(p<0.01)。
【結語】ここ20年の変遷の中で、当科ではstage Ⅰ症例の頻度が増加し、stage Ⅱ以上の症例が減少していた。また、近年の標準治療の適用により治療成績の向上も認められた。

キーワード

臓器別:口腔

手法別:手術療法

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