演題抄録

口演

開催概要
開催回
第58回・2020年・京都
 

胃癌術後重症合併症発症因子の検討

演題番号 : O85-2

[筆頭演者]
下國 達志:1 
[共同演者]
小林 展大:1、藤好 直:1、松澤 文彦:1、西川 眞:1、髙橋 昌宏:1

1:札幌北辰病院・外科

 

【背景・目的】 胃癌手術後の再手術以上の治療を要する重症合併症は、長期成績にも影響する可能性があり、その発症を予測・回避することは医療者側の重要な責務である。当施設症例から胃癌切除後重症合併症発症の危険因子を検討する。【対象】胃癌切除症例172例(2010年1月-2019年4月、平均観察期間1281日)。【方法】 Clavien-Dindo分類Ⅲb以上の合併症を生じた症例を重症合併症群(SC)、それ以外をNSC群とし、2群間における以下の因子を後方視的に比較検討した:①患者因子(年齢、性別、BMI、Hb、TP、Alb、Ch-E、T-Chol、TG、CRP、mGPS、小野寺予後栄養指数、好中球リンパ球比、血小板リンパ球比)、②治療因子(胃切除範囲、腹腔鏡/開腹、リンパ節郭清、手術時間、出血量)、③腫瘍因子(pStage)。統計解析はMann-Whitney検定・カイ2乗検定・Fisher検定を用いた。また長期成績はKaplan-Meier生存曲線で検討した。【結果】 SC群は10例(縫合不全4例/創し開2例/腸閉塞2例/吻合部狭窄1例/呼吸不全による気管切開1例)であった。SC群10例およびNSC群162例において、上記検討項目で年齢(SC群77歳 vs. NSC群69歳、p=0.016)、TG(SC群67mg/dl vs. NSC群119mg/dl、p=0.003)、小野寺予後栄養指数(SC群42.5 vs. NSC群46.6、p=0.033)で有意差を認めた。長期成績に関しては3年生存率:SC群29.2%、NSC群71.5%、5年生存率:SC群14.6%、NSC群53.8%と有意差を認めた(p=0.012)。【考察・結語】 胃癌術後の重症合併症の危険因子として高齢および低栄養状態が挙げられた。術前からの積極的な栄養介入により重症合併症を回避することが長期生存に寄与するものと考えられる。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:手術療法

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