演題抄録

口演

開催概要
開催回
第58回・2020年・京都
 

当院で経験した治療関連二次がんの14例

演題番号 : O46-2

[筆頭演者]
板橋 寿和:1 
[共同演者]
植田 高弘:1、内村 僚一:1、海津 聖彦:1、早川 潤:1、右田 真:1、浅野 健:1、前田 美穂:1、伊藤 保彦:1

1:日本医科大学・小児科

 

【緒言】近年、小児がんに対する治療成績は格段に向上してきたが、それとともに晩期合併症による問題が顕在化してきた。特に二次がんは生命予後に直結するものであり大きな問題となっている。我々の施設で経験した二次がんの臨床像を明らかにするために、後方視的にカルテ調査を行った。【対象と方法】1980年から2017年までに当院で小児がんと診断された症例283例から二次がんを発症した症例を検討した。調査項目は性別、二次がん、原発がんの内訳、治療方法、原発がんの診断から二次がんを発症するまでの期間、死亡率などである。【結果】二次がんを発症したのは14例(男性6例、女性8例)であった。二次がんの内訳は急性骨髄性白血病(AML)4例、骨髄異形成症候群(MDS)1例、髄膜腫5例、神経膠腫1例、ユーイング肉腫1例、胚細胞腫1例、耳下腺悪性腫瘍1例であった。原発がんは急性リンパ性白血病10例、AML 1例、脳腫瘍1例、非ホジキンリンパ腫1例、ユーイング肉腫1例であった。原発がんの治療で化学療法と放射線療法を併用したのは10例であった。放射線療法を施行しなかった化学療法のみの4例のうちエトポシドを使用していたのは2例、13例でドキソルビシンとシクロフォスファミドを使用していた。固形腫瘍の発症は、1例を除き照射野内であった。造血細胞移植は全例施行されていなかった。原発がん治療終了後二次がんを発症するまでの期間は5年以内が4例、5から10年が1例、10から15年が2例、15から20年が4例、20年以上が3例であった。AMLは全て治療終了後5年以内、髄膜種は全て15年以上経過してからの発症であった。二次がんの診断後、生存しているのは9例で、5例は死亡した。死亡した5例はAML3例、MDS 1例、神経膠腫1例であった。【考察】二次がんは治療終了後何年経過しても発症し、その種類は放射線照射や原発腫瘍の治療終了後の間隔に関係していた。とくに放射線照射を施行されている症例は原発腫瘍治療終了後長期間経過しても発症しており、長期のフォローアップ中の早期発見の重要性が示された。

キーワード

臓器別:小児

手法別:QOL

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