演題抄録

口演

開催概要
開催回
第58回・2020年・京都
 

脊椎転移による麻痺のある65歳以上の高齢者にも手術加療は有効である

演題番号 : O40-7

[筆頭演者]
藤沼 渉:1 
[共同演者]
時崎 暢:1、阿部 哲士:1、佐藤 健二:1、北川 知明:1、河野 博隆:1

1:帝京大学附属病院・整形外科

 

【背景】65歳未満の麻痺のある脊椎転移の症例では放射線治療単独と比べ、手術を行った群が歩行能力の改善に優れているが、65歳以上の症例では手術の有効性は明らかではない。当院では65歳以上の症例にもADLの維持改善を目的に積極的に手術加療を行っている。
【目的】麻痺を伴う脊椎転移症例の術前後のADLを調査し、64歳以下群と65歳以上群の手術によるADLの変化を明らかにする。
【対象と方法】2014年1月~2019年8月の手術を行った麻痺を伴う脊椎転移症例26例(64歳以下:6例、65歳以上:20例)を対象とし、主要評価項目として術前後のADLをFIM利得(退院時運動FIM-入院時運動FIM)を用いて比較検討、副次評価項目としてフランケル分類を用いて脊髄損傷を評価した。
【結果】64歳以上では全例フランケル分類の改善があった。入院時運動FIMは平均40.8±20.4、FIM利得は37.8±20.7であった。65歳以上では12例でフランケル分類は不変、8例で改善があった。入院時運動FIMは平均31.5±13.5、FIM利得は33.8±21.0であった。65歳未満群と65歳以上の群で、FIM利得に有意差がなかった(P=0.71)。
【考察】脊椎転移に対し手術を行った場合、全症例で正のFIM利得が得られた。フランケル分類で機能改善がみられなかった症例においても、ADLの改善が示された。高齢者の脊椎転移に対しても、65歳以上群も64歳以下群と同等のFIM利得であった事から、積極的に手術を行うことが有効である可能性がある。
【結語】65歳以上の麻痺を伴う脊椎転移に対する手術治療は、64歳以下の群とADLの改善度は同等である可能性がある。

キーワード

臓器別:骨軟部

手法別:手術療法

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