演題抄録

口演

開催概要
開催回
第58回・2020年・京都
 

がん患者におけるランマーク中止後の多発椎体骨折に関する調査

演題番号 : O40-5

[筆頭演者]
藤原 那沙:1 
[共同演者]
濵田 俊介:1、吉田 雅博:1、筑紫 聡:1

1:愛知県がんセンター・整形外科

 

【目的】
近年デノスマブ治療中止後の多発椎体骨折リスクに関する報告が散見されるが、がん患者におけるランマーク中止後に関するまとまった報告は少ない。本研究の目的はランマーク治療中止の詳細やその合併症である多発椎体骨折の頻度、骨折受傷のリスク因子を明らかにすることである。

【方法】
2012年4月から2019年3月までの間に当院において半年以上ランマークを使用後に何らかの理由で中止した257例を抽出し、中止の理由を調査した。また中止後1年以上フォローアップが可能であった62例を後ろ向きに調査し、外傷歴のない多発椎体骨折の発生率と、骨折受傷のリスク因子につきコックス比例ハザードモデルを用いて解析した。

【結果】
全257例中、171例(66.5%)が死亡や緩和治療への移行に伴う中止、41例(16.0%)が顎骨壊死などの歯科治療に伴う中止であった。また、病勢改善に伴う休止も14例(5.5%)に認められた。1年以上フォローのあった62例(24.1%)中、多発椎体骨折を認めたのは8例(12.9%)であり、うち7例が椎体への骨転移を伴っていた。骨折の発生時期はランマーク終了後平均12.2ヶ月(2.9~18.2)であった。骨折受傷のリスク因子は、椎体への骨転移、骨粗鬆症の既往であった(p<0.05)。

【考察】ランマーク終了後1年以上のフォローアップが可能であったのは全体の4分の1程度ではあったものの、比較的予後良好で胸腰椎への骨転移や骨粗鬆症がベースにあるような症例においては、ランマーク中止に伴う合併症である多発椎体骨折発生のリスクが高く、骨修飾薬の選択の際などに注意が必要であることが示された。

キーワード

臓器別:その他

手法別:疫学・予防

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