演題抄録

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開催回
第55回・2017年・横浜
 

虫垂原発腹膜播種再発に対する再切除と腹腔内温熱化学療法の役割―特にび慢性再発症例

演題番号 : WS8-8

[筆頭演者]
鍛 利幸:1 
[共同演者]
杉本 奈緒子:1、軍司 大悟:1、斎藤 至:1、山中 健也:1、高木 秀和:1、小切 匡史:1

1:市立岸和田市民病院・外科

 

目的:虫垂原発腹膜播種は積極的な局所治療が有効なdisease modelとみなされている。腹膜切除と腹腔内温熱化学療法(CRS+HIPEC)が標準治療として行われ、完全切除症例の10年生存率63%と報告されている。しかし、腫瘍量の大きい症例では半数以上が再発する。び慢性再発症例や再再発に対する治療はしばしば困難であり、その意義はいまだ不明である。
症例:虫垂原発腹膜播種症例に対してCRS+HIPECを行った42例のデータを検討した。16例が再発し13例に対して計29回の再切除を行った。
結果:再切除(second CRS)では13例中12例で完全切除が行われた。再再発は11例にみられ、8例で再再切除(third CRS)を行った。Peritoneal cancer index (PCI) はfirst CRSからthird CRSまで28、18、5と減少したが、second CRSでは9例で18以上とび慢性再発を示した。特に小腸は初発症例では保たれていることが多いが、second, third CRSでは最も多い再発部位、切除臓器であった。初回切除後短期間で再発した3例では再切除の前に全身化学療法を行った。Grade 3-5の合併症はfirst, second, third CRSでそれぞれ33%、38%、7%と3群間に有意差を認めなかった。Second CRSで小腸瘻が3例でみられ、小腸にび慢性に再発した腫瘍を切除したことによる特有の合併症と考えられた。Second CRSを受けた13例の5年、10年生存率は75.5%, 66.1%と良好であった。Second CRSにおける完全切除の有無が有意な予後因子であった。Second CRS後に再再発した症例においても、third CRSを行った8例の5年生存率は88%と良好で、7例が生存、6例はdisease-freeである。
結語:CRS+HIPEC後の再発症例に対する再切除は比較的安全に行われた。完全切除が有意な予後因子であり、び慢性再発症例でも、積極的な腫瘍切除と集学的アプローチが有用であった。Second CRS後も高い頻度で再再発が見られたが、多くはthird CRSで完全切除が可能で良好な長期予後が得られた。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:手術療法

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