演題抄録

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開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

大腸癌腹膜播種に対する腹腔内温熱化学療法(HIPEC)の治療成績

演題番号 : WS8-7

[筆頭演者]
森川 充洋:1 
[共同演者]
成瀬 貴之:1、西野 拓磨:1、呉林 秀崇:1、横井 繁周:1、藤本 大裕:1、小練 研司:1、村上 真:1、廣野 靖夫:1、前田 浩幸:1、片山 寛次:2、五井 孝憲:1、山口 明夫:3

1:福井大学・医学部・第一外科、2:福井大学・医学部附属病院・がん診療推進センター、3:福井医療大学

 

【目的】大腸癌腹膜播種は難治性であり,全身化学療法の発展による予後の延長を認めるが未だ予後の悪い病態である.欧米を中心に限られた施設で腫瘍減量手術(CRS)+腹腔内温熱化学療法(HIPEC)が行われ良好な成績が報告されてものの,本邦では数施設のみで施行されているのみである.当科では1990年より大腸癌腹膜播種に対しCRS+HIPECを施行しており治療成績について報告する.
【方法】1990年~2016年に大腸癌腹膜播種に対してCRS+HIPECを施行した41症例を対象とした(虫垂癌は除外した).HIPECはCDDP 150mg,MMC 20mg,VP-16 200mgを溶解した生食を腹腔内で43℃前後に保ちながら灌流しThermal dose 40分を指標に行った.本療法の適応基準や予後予測に欧米ではPeritoneal cancer index(PCI)とCompleteness of cytoreduction score(CCS)が用いられることが多い.従来のP分類に加え,PCI,CCSをretrospectiveに算出し予後を比較した.播種の残存により,残存なし:CC0,<0.25cm:CC1,0.25cm-2.5cm:CC2,2.5cm以上:CC3とされるが,当科では5mm以上の播種の切除を原則としており(可能であれば全切除),CC0-1を完全減量切除群,CC2-3を不完全減量切除群として比較した.
【成績】P分類ではP1+P2:10例,P3:31例であり,5年生存率(MST)はそれぞれ67.5%,28.2%(28ヶ月)であった. PCIを1~6(21例),7以上(20例)に分類すると,それぞれ5年生存率(MST)は50.8%,21.0%(25ヶ月)であり,CC0-1(30例),CC2-3(11例)ではそれぞれ49.7%(41か月),0%(11か月)であった.PCI 7以上のCC0-1(11例),CC2-3(9例)ではそれぞれ30.9%(28か月),0%(11か月)であった. 術後合併症発症率は21.9%であり,手術関連死亡例は認めなかった.
【結論】大腸癌腹膜播種に対してCRS+HIPECは有効な治療法と考えられ、特にPCI低値の群は生存期間が長く,更に完全減量切除が可能な症例に有効性が高いと考えられた。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:手術療法

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