演題抄録

ワークショップ

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

仙骨合併切除骨盤内臓全摘に対する工夫―術前 Double-J カテーテルの有効性について―

演題番号 : WS8-2

[筆頭演者]
小森 康司:1 
[共同演者]
木下 敬史:1、大城 泰平:1、伊藤 誠二:1、安部 哲也:1、千田 嘉毅:1、三澤 一成:1、伊藤 友一:1、植村 則久:1、夏目 誠治:1、檜垣 栄治:1、大内 晶:1、筒山 将之:1、重吉 到:1、清水 泰博:1

1:愛知県がんセンター中央病院・消化器外科部

 

【背景】
直腸癌局所再発に対して仙骨合併切除骨盤内臓全摘(TPES)は、癒着が高度かつ骨盤腔が狭く、解剖学的位置(特に尿管)の把握が困難で、手術に難渋する。当科では2013年以降、麻酔導入直後に泌尿器科医にて両側Double-Jカテーテルを挿入し、術中視認または触知にて尿管を容易に確認し、手術の進行に寄与させている。
【目的】
当科のTPESの術式を供覧する。
【対象】
1975年1月から2016年8月までの間に当科で手術を施行した直腸癌局所再発TPES:25症例(手術時間:762±194分、出血量6997±5955ml)。2013年1月~2016年12月、麻酔導入直後、両側Double-Jカテーテルを挿入:5症例。(1)平均年齢:58±8歳(mean±S.D.)。(2)原発巣癌主座はRb:1例(20.0%)、Ra:1例(20.0%)、S:1例(20.0%)、D:2例(40.0%)。(3)術式は仙骨合併切除骨盤内臓全摘:1例(20.0%)、骨盤内臓全摘:1例(20.0%)、直腸低位前方切除術:2例(40.0%)、試験開腹術:1例(20.0%)であり
【手術のポイント】
(1)可能な限り術式を定型化し、迅速な操作を行う。
(2)Surgical marginを十分に確保する。
【手術手順】
(1)麻酔導入後、泌尿器科医によって両側Double-Jカテーテルを挿入する。同時に腎盂尿管造影を必ずして頂き、両側尿管の走行を確認する。
(2)Double-Jカテーテルを触診しつつ、両側尿管テーピングし、前方処理。
(3)Bunching techniqueによるSantorini静脈叢の処理を行う。
(4)仙骨切離予定部にキルシュナー鋼線を腹腔側から先端は背部に皮膚を貫通するまで打ち込む。当院では第二仙骨中央までを切離ラインの上縁としている。
(5)術中レントゲン撮影し、仙骨切離ラインを確認する。
(6)腹臥位にする。
(7)会陰皮膚切開を加え、整形外科医の協力を得て、仙骨を切開し腫瘍を摘出する。
(8)仙骨剥離断端を迅速病理検査に提出。
(9)会陰創閉鎖。
(10)砕石位にもどし、回腸導管と人工肛門を造設する。
【結語】
侵襲が大きい手術の場合は、様々な工夫をして、可能な限り迅速に手術を進めて行くことが大切である。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:手術療法

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