演題抄録

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開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

薬剤部内の抗がん剤曝露の調査について

演題番号 : WS7-5

[筆頭演者]
佐藤 浩二:1 
[共同演者]
松本 数博:1、藤本 史朗:1、米田 勇太:1、森本 千穂:1、島田 敏江:2、四ツ井 敦:3、山崎 肇:1

1:八尾市立病院・薬剤部、2:八尾市立病院・看護部、3:八尾市立病院・八尾医療PFI株式会社

 

【目的】
当院は平成16年5月の新病院移転以来、12年以上にわたり薬剤部内で抗がん剤調製を行ってきており薬剤部環境中における抗がん剤曝露が懸念されていた。そこで平成28年11月にサンプリングシート法、拭き取り法により抗がん剤の曝露調査を行ったところ1部に抗がん剤の曝露が確認された。原因と考えられた埃の除去後、平成29年1月に曝露状況を確認するため再度サンプリングシート法により曝露の調査を行ったので報告する。
【方法】
対象薬剤は埃に吸着しやすいフルオロウラシル(以下5FU)、揮発性の高いシクロホスファミド(以下CPA)とした。平成28年11月の調査ではサンプリングシート法が調剤室、薬務室、注射調製室、安全キャビネットからの排気ダクト、外気取り入れダクトの計9か所、また排気ダクト内部は拭き取り法も実施した。1回目の調査で5FUが検出された調剤室の調剤棚上部については埃を取り除き5FUのみ再調査を行った。サンプリングシートは一定期間後に回収し、拭き取り法の検体とともに測定の依頼を行った。
【結果】
1回目の調査の結果、5FUは調剤室の棚の上に設置したサンプリングシートと安全キャビネットからの排気ダクト内部の拭き取り検体より検出された。CPAはいずれの検体も検出限界以下であった。5FUの再調査では検出限界以下であった。
【考察】
CPAの調製は平成26年4月より抗がん剤曝露対策閉鎖式システムを導入したが、それ以前の約10年間の調製による排気ダクト内の抗がん剤の蓄積があると考えたが今回の調査では検出されなかった。一方5FUが調剤室と排気ダクト内から検出された。5FUは埃に付着しやすい薬剤として知られており5FU検出の原因と考えられる調剤棚上部の埃を拭き取ってから再度サンプリングシート法で調査を行ったところ5FUは検出されなかった。このことより薬剤部内の埃にはすでに5FUが付着しており埃の除去は抗がん剤の汚染を拡大させないために重要であると考える。また安全キャビネットからの排気ダクト内に5FUの汚染が確認されたことにより外部排気ダクトの設置場所や方向などに注意が必要と考える。今後、曝露対策の見直しのため抗がん剤の飛散や汚染状況を継続して調査していきたい。

キーワード

臓器別:その他

手法別:チーム医療

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