演題抄録

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開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

10年間の胸膜中皮腫手術症例の再発様式の検討

演題番号 : WS2-5

[筆頭演者]
稲垣 雅春:1 
[共同演者]
柳原 隆宏:1、山岡 賢俊:1、小貫 琢哉:1

1:茨城県厚生農業協同組合連合会総合病院土浦協同病院・呼吸器外科

 

【目的】過去10年間の当院における胸膜中皮腫手術症例を検討し、外科治療の適応、問題点、再発様式に関して明らかにする。【方法】2007/1/1から2016/12/31に当院で診療した胸膜中皮腫症例を特に手術症例につき、後方視的に臨床像を検討する。【結果】内科外科合わせた症例は19例。男性16例、女性3例。年齢は60歳から81歳、中央値67歳。喫煙歴はなし5例、あり14例(喫煙指数200から2280、 中央値950)。アスベスト吸入歴はあり9例、なし11例。組織型は上皮型10例、二相型6例、肉腫型3例。治療は手術を含めた治療は9例、化学療法のみが7例、化学療法と放射線療法が1例、無治療が2例。以下手術を含めた治療9例につての検討。男性7例、女性2例。組織型は上皮型6例、二相型3例、肉腫型はなし。左側5例、右側4例。病期は1a期1例、1b期3例、2期1例、3期4例。PSは全例0。術前%VCは69から119%、中央値86%。EFV1.0%は71から84%、中央値78%。術後残存予測VCは726から1286、中央値1023ml/m2、FEV1.0は585から973、中央値803ml/m2。術式は胸膜肺全摘8例、胸膜切除1例。胸膜肺全摘8例の手術時間は308から594、中央値412分、出血量は755から2290、中央値1670ml。在院死は1例あり、術後25日目に肺塞栓症を併発し、術後31日目に死亡。術後在院日数は14から37、中央値21日。胸膜切除1例は壁側胸膜のみの切除で、CDDP、42℃、1時間の術中温熱化学療法を含む手術時間は387分、出血量は610ml、術後7日で退院。術前治療は胸膜肺全摘の1例にCDDP+PEMが2コース。胸膜切除の1例に局所麻酔下胸腔鏡生検部位の急速に増大する腫瘤に放射線治療。術後治療は胸膜肺全摘8例中7例にCDDP+PEMと放射線治療が、1例には放射線治療のみ。胸膜切除1例にはCDDP+PEMと放射線治療が施行された。転帰は胸膜肺全摘では在院死1例を除いた7例で、全例原病死で、5例で腹膜播種再発があり、術後生存期間は64から942、中央値637日。胸膜切除の1例は原病死であったが、腹膜播種再発のみで胸腔内再発は明らかなものはなかった、術後生存期間は716日であった。【考察】胸膜中皮腫の手術成績は不良で3年生存はいなかった。腹膜播種再発で死亡する例が多かった。

キーワード

臓器別:肺・縦隔・胸膜

手法別:手術療法

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