演題抄録

ワークショップ

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

がん治療のインターネット情報の信頼度に関する調査研究

演題番号 : WS12-3

[筆頭演者]
勝俣 範之:1 
[共同演者]
小笠原 涼:2、豊岡 達志:2、赤石 優子:2、横山 雄章:1、門倉 玄武:1、大井 公子:3、日暮 弓美:3、田中 由香里:3、鈴木 信行:3

1:日本医科大学・武蔵小杉病院・腫瘍内科、2:日本医科大学・医学部・医学生、3:一般・がん体験者

 

【目的】がんの治療法についてインターネット情報の信用性を調査し、専門医、医学生、一般人により、それぞれ評価する。
【方法】インターネット情報としてネット検索ツール「Google」と「Yahoo」を使用、検索キーワードとして「がん治療」、「がん 治る」の2つについて検索をかけ、トップ20に入るサイト情報。上記検索を5大がん(肺がん、乳がん、胃がん、大腸がん、肝臓がん)でも同様の検索を行う。情報の信頼レベルとして、A,B,Cの3段階に評価する。レベルA:信頼できるサイト(各種がんの診療ガイドラインに沿った情報であることの記載がある)、レベルB:A、Bに該当しないもの、レベルC:危険・有害なサイト(保険が効かない自由診療かつ、厚生労働省が指定する先進医療に指定されていない、体験談が載せられているなど)の3段階に評価する。
評価者は医学生、一般人(患者関係者など)が3人一組となり、事前にがん専門医(腫瘍内科医)よりあらかじめ30分のレクチャーを受ける。3人の評価が一致していた場合はその信頼レベルに決定、評価が異なっていた場合は話し合いレベルを決定する。評価者とは別に、がん専門医(腫瘍内科医)3名が個別に評価する。2名の評価が一致しない場合、話し合いレベルを決定する。評価者とがん専門医の情報レベル評価の一致率(κ値)を検討する。
【結果】247サイトを評価。医学生の評価:レベルA12%、レベルB56%、レベルC32%であった。一般人による評価:レベルA17%、レベルB45%、レベルC39%であり、専門医による評価:レベルA10%、レベルB51%、レベルC39%であった。医学生3人の一致率は81%、一般人3人の一致率は64%、専門医2人の一致率は93%であった。医学生の評価と専門医の評価の一致率は87%(κ=0.78)、一般人の評価と専門医の評価の一致率は76%(κ=0.61)であった。
【結論】インターネット上のがん情報で患者さんにとって有害と考えられるサイトが39%であり、信頼できるサイトが10%であるのに比べ非常に多い。また、医学生と腫瘍内科専門医、一般人と腫瘍内科専門医の情報の信頼レベルの評価が高率に一致した。がん治療におけるインターネット情報の信頼度は低いが、医学的な知識が乏しくともサイトが信頼できるものであるか判断することは難しくないと考えられる。

キーワード

臓器別:その他

手法別:患者支援

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