演題抄録

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開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

胃癌腹膜転移に対するDocetaxel, CDDP, S-1 (DCS)三剤併用療法の有効性

演題番号 : WS1-6

[筆頭演者]
松野 鉄平:1 
[共同演者]
大沼 啓之:1、坂本 拡基:1、藤田 千紗:1、平川 昌宏:1、菊池 尚平:1、高田 弘一:1、宮西 浩嗣:1、佐藤 康史:2、加藤 淳二:1

1:札幌医科大学・附属病院・腫瘍内科学講座、2:徳島大学・病院・地域消化器・総合内科

 

【目的】腹膜播種陽性胃癌,特に高度腹水貯留症例では経口摂取不良などの要因により臨床試験の対象となりにくく,標準治療は確立していない.当科ではS-1にCDDPとDocetaxel(DTX)併用化学療法(DCS)を一次治療として行い,良好な成績を報告した.同療法を施行した腹膜播種症例の治療成績を後方視的に検討し,同対象に対するDCS療法の意義,治療戦略について考察した.
【対象・方法】2002年12月から2015年3月までDCS療法を施行した手術不能進行胃癌117症例.S-1 80mg/m2(day1-14),CDDP 60mg/m2(day8),DTX 50-60mg/m2(day8)を3週毎に投与.
【結果】39例が腹膜播種陽性であった.腹膜播種症例におけるDCS療法の奏効率は83.8%,PFSおよびOS中央値は各9.8ヶ月,21.7ヶ月と良好であり,非腹膜転移症例と有意差はみられなかった.2次治療移行率およびGrade3以上の副作用発現頻度も腹膜転移群と非腹膜転移群間で有意差なく,良好な忍容性が認められた.特にgood PS (0 or 1)症例では中央値6コースのDCS療法が施行され,奏効率94.7%(CR2例,PR16例),MST 28.0ヶ月と良好であった.10例でDCSの奏効によりconversionが得られ,adjuvant surgeryを行い治癒切除が達成された.これらconversion therapy達成例のMSTは47.8ヶ月で,うち2例は5年以上の無再発生存中である.14例が高度腹水貯留例であったが,腹水貯留度とDCSの忍容性および予後に有意な相関はなく,多変量解析ではPSのみが予後に有意に影響する因子であった.
【結語】腹膜播種症例に対してもDCS療法の忍容性は良好であった.高度腹水貯留例でもPSが良ければ非腹膜播種症例と同等の効果が示され,同対象に対するDCS療法の有効性が示唆された.

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

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