演題抄録

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開催回
第55回・2017年・横浜
 

進行胃癌に対するConversion therapy症例の背景からみた適切症例選択

演題番号 : WS1-3

[筆頭演者]
田中 浩明:1 
[共同演者]
六車 一哉:1、田村 達郎:1、渋谷 雅常:1、大平 豪:1、山添 定明:1、木村 健二郎:1、永原 央:1、豊川 貴弘:1、天野 良亮:1、玉森 豊:2、久保 尚士:2、前田 清:1、平川 弘聖:1、大平 雅一:1

1:大阪市立大学・大学院医学研究科・腫瘍外科学、2:大阪市立総合医療センター・消化器外科

 

【背景】Stage IV胃癌に対して化学療法が奏効し、治癒切除(Conversion therapy)が可能となれば、長期予後を見込めるが、Conversion therapyを試みて、非治癒切除に終わった場合の予後は不良であり、その治療選択はきわめて重要である。これまでにわれわれは、pStage IV胃癌の予後因子としてのNLRの重要性を報告してきた。
【目的】今回われわれは、教室におけるStage IV胃癌におけるConversion therapy症例、P0 CY1症例、姑息切除症例の背景について検討し、症例選択におけるNLRの有用性について考察した。
【対象と方法】2007年より2015年3月までに教室で胃切除を施行したStage IV胃癌90例、および同時期に非切除に終わったStage IV胃癌37例を対象とした。
【結果】Conversion therapyを施行しえた症例は11例であり、非治癒切除症例は6例であった。Conversion例の治療期間の中央値は233日であり、予後は良好で、5例が術後2年以上生存していた。非治癒切除は、術中の肝転移および腹膜播種、CY陽性が判明した症例などであり、MSTは9か月と予後不良であった。NLR値の中央値は、2.8 (非切除例)、3.1 (姑息切除例)、2.2 (P0CY1例)、1.96 (Conversion例)の順になり、Conversion 症例のNLR値は姑息切除例と比較し有意に低値であった。Conversion症例における治療前のNLR中央値は、2.7と非切除例と同等であった。胃切除症例のNLRの中央値(2.7)により2群に分けた場合、NLR低値が有意に予後良好であった。Conversion症例の予後についてはを検討したところ、2年以上生存した治癒切除例5例中4例がNLR低値群であった。
【結語】Stage IV胃癌Conversion therapy治癒切除症例において、術前NLRは低値であり良好な予後を示した。Conversion therapyを施行する症例における治療選択において、術前NLR値は有用である可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

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