演題抄録

ワークショップ

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

症状を有する高度進行StageIV胃がんに対する胃空腸バイパス術先行conversion surgery

演題番号 : WS1-2

[筆頭演者]
加野 将之:1 
[共同演者]
早野 康一:1、村上 健太郎:1、藤城 健:1、豊住 武司:1、林 秀樹:2、関野 伸史:1、大塚 亮太:1、松原 久裕:1

1:千葉大学・大学院医学研究院・先端応用外科学、2:千葉大学・大学院工学研究科・フロンティア医工学研究開発センター

 

REGATTA trialをもって、症状を有さないStageIV胃がんに対する減量手術としての胃切除術はほとんど否定された。それでは、出血・狭窄等の症状を有する場合はどうであろうか。安全に胃切除を行える場合は姑息的胃切除を行うことが日常診療の選択肢のひとつであると位置づけられ、切除が困難、または危険な場合はバイパス術とされている。おのおのの有用性について検討した。【対象】2006年以降に治療したStageIV胃がん167例に対し、治療開始時に出血・狭窄等の外科的介入が必要な症例を対象に検討した。CY1P0、M1(LYM No.16a2/b1)、H1(切除可能)以外の非治癒因子を有し、比較的容易に切除可能な深達度T1-T4aを対象とした。【結果】対象症例は47例であった。腹腔鏡下胃空腸バイパス術を13例(35.1%)に先行した(A群)。姑息的胃切除・胃全摘術(B群 34例)と比較するとMSTはそれぞれ16か月で差はなかった(p=0.905 log rank test)。A群は5例(38.5%)に化学療法後のconversion surgeryとしてR0切除が達成されたが、比較的最近の治療戦略であり、観察期間が短い(12-44か月)。この5例は非治癒因子として腹膜播種を認めたが化学療法が完全奏効した症例であり、現在まで再発を認めていない。【考察】有症状かつ局所のみ切除可能なCY1P0、M1(LYM No.16a2/b1)、H1(切除可能)以外の非治癒因子を有する高度進行StageIV胃がんに対する初期治療として、姑息的胃切除術と腹腔鏡下胃空腸バイパス術に現在までの解析では予後に差はない。しかしながら、少なくない可能性でconversion surgeryとしてR0切除を達成し、長期生存が期待しうることから、比較的多量の出血等症状が高度に切迫していない場合は、治療選択のひとつとなりうる。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:手術療法

前へ戻る