演題抄録

パネルディスカッション

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

小児がん患児と経験者への支援活動と課題

演題番号 : PD3-1

[筆頭演者]
松井 秀文:1 

1:認定NPO法人ゴールドリボン・ネットワーク

 

 小児がんは年間2,500人程度が発症する希少がんで、成人のがんのように生活習慣とは関係なく、乳幼児から思春期、若年成人(AYA世代)までの幅広い年齢に発症し、病気の種類も多様である。
 近年、治癒率は7~8割と向上したが、小児の病死原因の1位であり、「小児がんを治る病気に」という課題は依然として大きな課題である。
 また、治癒率向上に伴い、小児がん経験者の約半数に晩期合併症がある。このため、長期フォローアップに関する諸課題や自立・就労や教育(高校生を含めた)等、まだ多くの課題がある。
 その中で私共は
(1)小児がんの治癒率向上
(2)小児がん経験者の生活の質の向上
(3)小児がんの情報提供と理解促進
を柱として支援活動をしている。
(1)は、小児がんの治癒率向上に寄与したいという思いで、小児がんの治療研究助成やTCCSG(東京小児がん研究会)で選考された研究者の留学支援を行っている。
(2)は、
①小児がんは希少がんゆえに専門家が少なく、遠隔地で治療を受けざるを得ない場合がある。これによる経済的負担を減らすべく1家族年間20万円までの交通費補助制度を行っている。他には療養援助や相談事業を行っている法人もある。
 その他の活動として、
②小児がん患児とその家族のためのサマーキャンプの助成
③東日本大震災や熊本地震で被災した小児がん経験者(高校生)への給付型奨学金の支給
④全国の小児がん経験者の大学生への給付型奨学金の支給
⑤入院中の小児がん患児(高校生を含む)の学習環境の整備
⑥治療の結果、体力や能力にハンデをもった経験者に見られる自立や就労という課題がある。
 私共は事業会社の特例子会社での受け入れの橋渡しを行い、本年4月に2名の経験者が就労した。今後もこのような道を拡げる努力をしていく。他には就労出来る能力を身につけさせて就労に結びづける活動をしているNPOがある。
(3)、上記のような課題の解決や支援の輪を広げるには小児がんの理解促進が欠かせない。その為の活動として
①「小児がんを知り、いのちの大切さを学校で学ぼう!」プロジェクトに参画。小児がん理解のための中学校用副教材を作成し、昨年は80校以上でその授業が行われた。
②毎年、理解促進を目的としたウォーキング等のイベントの開催を支援
③小児がん情報誌の刊行
④若年性がん患者団体の広報誌製作の支援
を行っている。

前へ戻る