演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

オピオイド内服中の患者における便秘症に対するルビプロストンの効果

演題番号 : P98-6

[筆頭演者]
惠谷 俊紀:1,2 
[共同演者]
杉山 洋介:3、内木 拓:1、田中 勇太朗:1、永井 隆:1、飯田 啓太郎:1、河合 憲康:1、最上 徹:2、安井 孝周:1

1:名古屋市立大学・大学院医学研究科・腎・泌尿器科学分野、2:三重県厚生農業協同組合連合会三重北医療センター菰野厚生病院・泌尿器科、3:名古屋市立大学・病院・緩和ケア部

 

【目的】ルビプロストンは本邦では2012年7月に承認された便秘症治療薬である。その適応は「器質的疾患によるものを除く慢性便秘症」とされ、これまでの便秘症治療薬とは異なる作用機序を持つことから、その効果が期待されている。癌患者の増加に伴い本邦でもオピオイドの使用量は年々増加しているが、オピオイドは高率に便秘を誘発し、耐性も生じないとされている。オピオイドによる便秘は癌患者のQOLを大きく低下させており、その対策が求められている。今回、担癌患者を中心とするオピオイド使用中の患者の便秘症に対してルビプロストンを使用したので、効果や安全性について検討した。
【方法】名古屋市立大学病院において2016年1月から2017年3月にオピオイド使用中の便秘症に対してルビプロストンを使用した患者25例について後ろ向きに検討した。
【結果】性別は男性14例、女性11例、年齢は37~90歳(中央値64歳)、原疾患は膀胱癌5例、腎癌4例、前立腺癌3例、肺癌3例、子宮頸癌2例、腎盂・尿管癌2例、尿道癌1例、乳癌1例、多発性骨髄腫1例、骨盤線維肉腫1例、後腹膜脂肪肉腫1例、慢性閉塞性肺疾患1例であった。使用中のオピオイドは、トラマドール9例、オキシコドン6例、タペンタドール5例、フェンタニル3例、モルヒネ2例、メサドン1例であった(1例は2剤が併用されていた)。オピオイドの使用量は、経口モルヒネ換算で5~120mg/日(中央値20mg/日)であった。ルビプロストンは、これまでに投与されている便秘症治療薬に対して、追加あるいは切り替えて投与した。効果は、19例が有効、2例が無効もしくは効果不十分、4例は効果判定が不能であった。投与前7日間あたりの排便回数は0~11回(中央値2回)であったが、投与開始後7日間あたりの排便回数は3~15回(中央値5回)と増加していた。効果判定ができなかった理由としては、内服開始後早期に死亡したものが2例、内服不能となったものが1例、嘔吐で早期に中止されたものが1例であった。有害事象は、1例が嘔吐、1例が下痢のため中止を要したが、重篤な有害事象は認めなかった。
【結論】ルビプロストンは担癌患者を中心とするオピオイド使用中の便秘症への治療薬として有効と考えられた。

キーワード

臓器別:その他

手法別:緩和医療

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