演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

術前評価から治療応答性を予測する統計学の功罪―カットオフ値の見方―

演題番号 : P86-7

[筆頭演者]
東海林 久紀:1 
[共同演者]
茂木 政彦:1、大澤 清孝:1、村田 裕人:2、生越 喬二:3、高橋 健夫:4、浅尾 高行:5、桑野 博行:6

1:医療法人社団日高会日高病院・外科、2:医療法人社団日高会日高病院・腫瘍センター、3:医療法人社団日高会日高病院・臨床腫瘍科、4:埼玉医科大学・総合医療センター・放射線腫瘍科、5:群馬大学・未来先端研究機構、6:群馬大学・大学院・病態総合外科学

 

Radiofrequencyを用いた温熱療法は、RF照射自体によるhot spot現象が発生し、疼痛のため、十分な照射出力が投与できず、治療の標準化が遅れている。そのために、他施設共同研究が困難であり、癌治療に関する科学的な評価がなされていない。output limiting symptoms(OLSs)に焦点を当て、治療前マーカーの評価から治療効果予測を検討した。
【対象と方法】
対象は、2011年12月から2015年5月までに当院で温熱化学放射線療法を施行した直腸癌80例で、化学放射線療法はIntensity Modulated Radiation Therapy(IMRT)、総線量50Gy/25回(2Gy/1回、5回/週)、カペシタビン1700 mg/m2/day、 週5回投与、5クール行った。温熱療法は、サーモトロンRF-8 で50分/1回/週で5回施行した。CTから得られる、Target volume (TV: PTV,CTV,GTV)、OLSを予測するpredicted RF出力(RO), 第1回治療後のRO difference (実際の出力-predicted RO)をROC curve及び4分割法で検討した。
【結果】
1. 4分割法(①)
最終的に、GTV ≦32 cm3、33-79 cm3、≧80 cm3、Predicted RO は720 Wattで分類された。
2. ROCを用いた分類(②a)
GTV ≦31.2 cm3、Predicted RO 669.4 Wattと分類された。GTVが最も良い指標と考えられた。
3. pCR症例およびPD症例での、TVs、predicted IRO、RO differenceでROCを用いた分類(②b)
GTVは、≦31.2 cm3、31.3-89.4 cm3、≧89.5 cm3に分類された。
4. ②aでは、温熱併用効果はGTV ≦31.2 cm3で10-20%と評価された。①と②bでは、それに加え、温熱併用効果はGTV ≧80 cm3、≧89.5 cm3の症例にもみられることが判明した。
【結論】
統計学的には測定値のカットオフ値はROC curveから算出すべきと考えられているが、試行錯誤的にその有用性を検討する場合には、まず4分割法で的を絞り、十分な症例数が得られた後に、統計学的な検索をすべきであると考える。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:集学的治療

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