演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

当科での胃癌術後補助化学療法の現状

演題番号 : P85-2

[筆頭演者]
棚橋 利行:1 
[共同演者]
山口 和也:1、今井 健晴:1、前田 健一:1、松井 聡:1、今井 寿:1、田中 善宏:1、松橋 延壽:1、高橋 孝夫:1、吉田 和弘:1

1:岐阜大学・大学院医学系研究科・腫瘍外科学

 

【緒言】胃癌治療ガイドライン第4版では、ACTS-GC試験の結果より"胃癌取扱い規約第13版による根治A、B手術(D2以上のリンパ節郭清)を受けたpStageII、IIIA、IIIB症例(ただしT1症例を除く)に対してはS-1の補助化学療法"が推奨されている。
【目的】当科での胃癌術後補助化学療法の有用性につき患者背景ならびにその予後を比較検討した。
【対象】2008年1月から2014年12月までの7年間で胃癌手術は667例経験したが、そのうち補助化学療法の適応となる症例156例を対象とした。
【結果】男性;104例、女性;52例で平均年齢は67.4歳(25~91歳)。術式は幽門側胃切除術;92例、胃全摘術;61例、膵頭十二指腸切除術;2例、噴門側胃切除術;1例でそのうち腹腔鏡手術は10例(6.4%)であった。リンパ節郭清はD2郭清が139例(89.1%)で行われており、pStageはIIA;10例、IIB;35例、IIIA;30例、IIIB;34例、IIIC;47例であった。補助化学療法のレジメンは、S-1;100例、S-1+α;19例、CapeOX;5例、その他;12例であった。術後補助化学療法充足群(7か月~);99例(63.5%)、術後補助化学療法不足(~6か月);37例(23.7%)、手術単独群;20例(12.8%)であり、平均年齢はそれぞれ63.8歳、69.8歳、80.8歳と手術単独群が有意に高齢であった。補助化学療法が完遂できなかった理由は、有害事象が15例、再発が12例であった。死亡症例は充足群;26例(26.3%)、不足群;19例(51.3%)、手術単独群;14例(70%)と充足群が最も少なく、全生存期間も充足群が有意に良好であった。
【考察】もともと全身状態が悪い患者は、補助化学療法を希望されなかったり、有害事象にて完遂できないことが多く、そのため予後も悪いと思われた。しかし、有害事象へのマネージメントや栄養サポート、適格な減量、投与方法の変更、家族のサポートなどにて、治療成績を改善できる可能性もあると思われた。80歳以上高齢者へのS-1術後補助化学療法においてはJCOG1507の結果に期待したい。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

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