演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

術前化学療法の導入にむけての問題点(適応症例の選別に関しての検討)

演題番号 : P85-1

[筆頭演者]
中澤 一憲:1 
[共同演者]
登 千穂子:1、栗原 重明:1、山越 義仁:1、王 恩:1、長嶋 大輔:1、平川 俊基:1、青松 直撥:1、岩内 武彦:1、森本 純也:1、鄭 聖華:1、内間 恭武:1、竹内 一浩:1

1:社会医療法人生長会府中病院・外科

 

進行胃癌に対する術前化学療法は、胃癌診療ガイドラインで日常診療として推奨されるに至っていないものの微小転移の制御を目的とし、有望な治療法として予後改善の可能性が期待される。一方、胃癌術前診断において、モダリティの問題から最終病理学的診断とは、一定の割合で乖離を認め、術前診断の不確実性から手術単独のみで根治するStage1などの症例に術前化学療法を施行することが問題となる。また、ある程度の割合で最終病理診断よりも低く術前診断し、結果、術前化学療法の適応であった症例も手術が先行されることもありえる。
今回、進行胃癌に対する術前化学療法を施行するにあたり、数多くの問題点の一つである適応症例の選別に関して、当院における胃癌手術症例から術前診断と最終病理学的診断の乖離に関する検討を行った。
当院において、2011年から2016年までのStage4を除き、かつ内視鏡的治療後の追加切除としての胃癌手術症例(15症例)、術前化学療法を施行後の胃癌手術症例(6例)を除いた根治切除された初回胃癌手術症例269症例を対象とした。最終病理診断にてStage1、2、3と診断された症例は、それぞれ180症例(66.9%)、41症例(15.2%)、48症例(17.8%)であった。また、術前診断にてStage1、2、3と診断された症例は、それぞれ、192症例、43症例、34症例で、その中で最終病理学的診断としてStageが合致した症例は、218例(81%)であった。それ以外の症例に関しては、術前診断をStage1と診断した192症例中、Stage2、3であった症例は、17例、4例、Stage2と診断した43症例中、Stage1、3であった症例は、9例、15例であった。Stage3と診断した34症例中、最終病理学的検索においてstage1症例は認めず、Stage2は6例であった。
術前診断においてStage3A以上を術前化学療法の適応症例とすると34症例中、28症例(82.4%)が適応症例で合致し、残り6症例はStage2で、適応症例外に化学療法を先行することとなり、また、術前stage1と診断した4症例、術前Stage2と診断した15症例が最終病理結果においてstage3A以上で本来、術前化学療法を先行すべき症例が手術先行していた症例であった。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

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