演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

前立腺がんの針生検:当科におけるMRI-TRUS image fusion 生検の経験

演題番号 : P82-1

[筆頭演者]
山田 恭弘:1,2 
[共同演者]
白石 匠:2、牛嶋 壮:2、金沢 元洪:2、本郷 文弥:2、沖原 宏治:2、浮村 理:2

1:石鎚会田辺中央病院・泌尿器科、2:京都府立医科大学・大学院医学研究科・泌尿器科

 

はじめに
 3T-Multiparametric MRI(3T-mMRI)は前立腺がん病巣の描出能力に優れており、小さな癌病巣の描出を可能としている。しかしながらMRIにて明らかな異常所見があっても、Target lesionが小さい場合には従来のCognitive fusion(生検前にMRIを撮影し、TRUSを用いた前立腺生検施行時に、おおよその病変を頭の中で超音波画像と融合させる方法)では正確なTargetingができない症例が存在する。実際に以前の我々の報告では、MRIにて癌病巣が疑われた症例(91例)でCognitive fusionによる前立腺生検を施行したこところ、66例に癌を認めたものの、25例で癌を認めなかった。このため、われわれの施設ではより正確な生検を目指して2011年7月よりフランスKoelis社のUrosation®を用いたMRI-TRUS fusion 生検を施行している。
対象と方法
 対象はPSA高値または触診で前立腺がんが疑われ、3T-mMRIを生検前に施行した症例。MRIにてPI-RADS3以上であれば、MRI-TRUS fusion 生検を施行。生検か所はMRI陽性部位(Target)からの2か所に、系統的6か所生検を加えた計8か所とした。またPI-RADS2以下の症例は系統的8か所生検を施行した。
結果
 PI-RADS 4以上の症例では、213例のうち前立腺がんは198例から検出された。さらに198例中177例は、臨床的に意義のある癌(Gleason score7以上またはGleason score6以下で腫瘍長5mm以上)であった。PI-RADS 3の症例では、49例中9例で癌が検出され、うち7例が臨床的に意義のある癌であった。一方PI-RADS 2以下の症例で系統的生検を行った91例のうち、前立腺癌は10例に認めたが、臨床的に意義のある癌は5例のみであった。
考察
 3T-mMRIの情報より得られた癌病巣と疑わしい部位に対して正確なTargetingが行われると、高確率で臨床的に意義のある癌が検出されることが判明し、有用であることが示唆された。またMRI陰性では、臨床的に意義のある癌の検出率は極めて低く、適応は慎重に検討する必要があると考えられた。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:診断

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