演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

高齢者急性骨髄性白血病における寛解導入療法の強度が予後に及ぼす影響についての検討

演題番号 : P8-3

[筆頭演者]
藤田 慧:1 
[共同演者]
細野 奈穂子:1、大岩 加奈:1、伊藤 和広:1、李 心:1、多崎 俊樹:1、森田 美穂子:1、大蔵 美幸:1、根来 英樹:1、松田 安史:1、田居 克規:1、浦崎 芳正:1、上田 孝典:1、山内 高弘:1

1:福井大学・医学部附属病院・血液腫瘍内科

 

【背景】急性骨髄性白血病(AML)において、初回寛解導入療法は重要であり患者の予後に大きく影響することが知られている。寛解導入療法としてはシタラビンとアントラサイクリン系薬剤を組み合わせるレジメンが代表的であるが、65歳以上の高齢者AMLにおいては標準治療として確立したものはない。
【目的】高齢者AMLにおいて初回寛解導入療法のレジメンや治療強度の差が予後に及ぼす影響について、2001年から2015年までの間に当院で加療された65歳以上の高齢AML(急性前骨髄球性白血病を除く)85名において、初回寛解導入療法と予後に関して後方視的に検討した。
【結果】年齢中央値は75歳(65-90)、男/女は47 / 38例、寛解導入療法として、エノシタビン・ミトキサントロン・メルカプトプリン・エトポシド併用(BHAC-MMV)群7例、シタラビンとアントラサイクリンのセット療法(IDA/DNR+Ara-C)群34例、低用量シタラビン(Low dose Ara-C)群16例、緩和支持療法(BSC)群11例であった。寛解率は57.1, 55.9, 31.3, 0%であり、平均生存期間は35.1, 18.6, 7.7, 1.5ヵ月、2年生存率は28.6, 11.8, 6.3, 0%であった。BHAC-MMV群が他の治療群に対し有意に良好な全生存率を示した。IDA/DNR+Ara-C群はLow dose Ara-C群とBSC群に対して有意に良好な全生存率を示したが、IDAとDNRの薬剤間での治療成績の差は認められなかった。Low dose Ara-C群はBSC群に対して有意に良好な全生存率を示した。
【結論】高齢者AMLであっても、治療強度が強いほど長期の生存期間が認められた。高齢者白血病では化学療法がハイリスクである症例もあるが、可能な限り初回寛解導入療法の治療強度を維持することが生存予後の改善に重要であることが示唆された。

キーワード

臓器別:造血器・リンパ

手法別:化学療法

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