演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

去勢抵抗性前立腺癌に対するエンザルタミドの効果予測因子

演題番号 : P79-2

[筆頭演者]
佐野 雅之:1 
[共同演者]
木村 剛:1、赤塚 純:1、林 達郎:1、濱崎 務:1、近藤 幸尋:1

1:日本医科大学・付属病院・泌尿器科

 

【目的】
去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)に対するエンザルタミドの効果予測因子を検討した.
【対象と方法】
当院にて2014年6月から2016年12月までに去勢抵抗性前立腺癌患者に対しエンザルタミドを投与し,有効性の評価前に副作用中止となった2例を除いた36例を対象とした.PSA無進行生存期間 (PSA PFS)を指標とし,患者背景,投与前治療内容,その他臨床的因子などから効果予測因子を後方視的に解析した.
【結果】
内服開始時平均年齢は77歳,観察期間,エンザルタミド投与期間,ホルモン開始からCRPCと診断されるまでの期間の中央値 (四分位範囲)はそれぞれ5ヶ月 (3-19),5ヶ月 (2-7), 34ヶ月 (15-74)で,initial PSA,投与開始時PSAの中央値 (四分位範囲)は64.3 ng/ml(23.2-624.3), 19.9 ng/ml (4.1-91.9)であった.ドセタキセル治療前14例 (38.9%),治療後22例 (61.1%)で,PSA50%以上低下,30%以上低下はそれぞれ16例 (42.1%),21例 (55.2%)であった.PSA PFSの中央値は3ヶ月(95%CI:2-15),全生存期間の中央値は23ヶ月(11-非到達)であった.有害事象としては食思不振13例 (36.1%),嘔吐2例 (5.6%),便秘2例 (5.6%),倦怠感1例 (2.8%)を認め,Grade3以上は2例で,いずれも食思不振であった.PSA PFSの単変量解析では,エンザルタミド開始時PSA 20 ng/ml(p=0.0066),Time to CRPC 2年未満(p=0.0060),アビラテロン使用歴(p=0.032),リンパ節転移の有無(p=0.0012),PSA50%以上低下の有無(p=0.035)にて有意差を認め,Cox 比例ハザードモデルを使用した多変量解析では,エンザルタミド開始時LDH 260 U/L以上(HR 4.46, 95%CI 1.14-19.76, p=0.031),リンパ節転移の有無(HR 6.67, 95%CI 1.6-33.2, p=0.0085),アビラテロン治療歴の有無(HR 9.34, 95%CI=1.54-64.4, p=0.0156)が独立した効果予測因子であった.
【結論】
エンザルタミド開始時LDH、リンパ節転移及びアビラテロン治療歴の有無は治療効果の予測因子となりうる.

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:内分泌・ホルモン療法

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