演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

抗癌剤未治療去勢抵抗性前立腺癌へのエンザルタミド・アビラテロン、シークエンス治療

演題番号 : P79-1

[筆頭演者]
林 悠大朗:1 
[共同演者]
河原 崇司:1、加藤 真史:2、小島 一平:2、山田 浩史:2、上平 修:2、田畑 健一:3、津村 秀康:3、岩村 正嗣:3、上村 博司:1、三好 康秀:1

1:横浜市立大学・附属市民総合医療センター・泌尿器・腎移植科、2:名古屋大学・医学部・泌尿器科、3:北里大学・医学部・泌尿器科

 

【目的】
ドセタキセル未治療,去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)に対するエンザルタミド(ENZ)・アビラテロン(ABI),2剤のシークエンス治療の成績を検討する.
【対象と方法】
横浜市立大学,名古屋大学,北里大学,各々の基幹病院31施設にてCRPCに対してENZ・ABIを使用した症例データベースに含まれる805症例のうち,167例でENZ・ABI,2剤のシークエンス治療が行われており,84例がドセタキセル前,71例がドセタキセル後,ドセタキセルをはさんだシークエンス治療が12例で行われていた.ドセタキセル未治療CRPC症例に対しシークエンス治療された84例のうちデータ欠損を除く74例を対象に,ENZまたはABI,1剤目導入時の臨床的6因子(使用薬剤(ENZ vs ABI),年齢,再燃までの期間,PSA,LDH,ALP)についてcox比例ハザードモデルを用いて,2剤合計のcombined time to treatment failure (TTF)または全生存(OS)予測因子としての有用性を後ろ向きに解析した. 予後の解析にKaplan-Meierを使用した.連続変数は中央値で2群に分類し解析した.両剤のPSA response (>50%低下)についてもchi-squareにて検討した.
【結果】
観察期間中央値14.8ヶ月,combined TTF中央値10.9ヶ月,OS中央値25.0ヶ月.治療シークエンス内訳はENZ-ABI:29例(39.2%),ABI-ENZ:45例(60.8%).年令中央値:78歳,再燃までの期間中央値:15.3か月,PSA中央値:26.4 ng/mL, LDH中央値:215IU/L,ALP中央値:261IU/L.多変量解析の結果,TTF,OSともにALPのみが独立した予後因子であり(HR:2.8,95%CI:1.4-5.3, p=0.002, HR:7.5, 95%CI: 2.5-22.0, p<0.001),治療シークエンスの順番は予後に影響していなかった.1剤目のPSA responseは両剤で差がないが(ENZ:51.7%,ABI:41.9%,p=0.410),2剤目のPSA responseは有意にENZが良好であった(ENZ:36.1%,ABI:11.1%, p=0.024).
【結語】
ドセタキセル未治療,CRPCに対するENZ・ABI,2剤のシークエンス治療の成績を検討した結果,1剤目のPSA responseはENZ・ABIで差はなく,2剤目のPSA responseはENZが良好であるものの,2剤の治療シークエンスの順序はTTFやOSには影響していなかった.

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:内分泌・ホルモン療法

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