演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

地域連携パスを用いた前立腺癌放射線治療後の大腸癌経時的スクリーニング

演題番号 : P65-7

[筆頭演者]
影山 幸雄:1 
[共同演者]
中村 祐基:1、神田 敏弘:1、福井 直隆:1

1:埼玉県立がんセンター・泌尿器科

 

【背景および目的】前立腺癌放射線治療後は大腸癌のリスクが高まるとされているが系統的な大腸病変の評価を行なったデータはこれまで報告されていない。そこで周辺医療機関と連携し経時的な大腸病変の評価を行なう体制を構築した。
【方法】放射線治療後の大腸検診パスを作成、2013年2月から運用を開始した。2017年4月現在で223例が登録された。当初は原則として放射線治療終了後1年程度から大腸内視鏡(CF)を1年ごとに行なうようにしていたが、2014年8月からは放射線治療前の評価も追加した。
【結果】放射線治療前のCF(n=31)ではポリープが61.2%、憩室が12.9%、放射線治療後初回CF(n=199)ではポリープが46.2%、放射線性直腸炎が32.7%、憩室が6.0%、癌が5.5%(11例)、放射線治療後2回目のCF(n=99)ではポリープが35.4%、放射線性直腸炎が30.3%、憩室が6.1%、癌が1.0%(1例)、放射線治療後3回目のCF(n=16)ではポリープが43.8%、放射線性直腸炎が31.3%にみとめられた。大腸癌がみとめられた12例のうち9例は粘膜に留まる早期癌であり、内視鏡的切除が行われた。2例にS状結腸癌(うち1例はリンパ節転移あり)1例に上行結腸癌が発見された。
【考察】放射線治療後比較的早期の評価であるにも関わらず大腸癌の発症頻度は一般集団(0.2~0.5%)より明らかに高い。その理由として1)限局性前立腺癌症例が一般集団より大腸癌罹患リスクが高い、2)放射線に関連する大腸癌は比較的早期に発症する、などが考えられる。また今回検出された大腸癌のほとんどは粘膜内病変であり比較的負担の少ない治療で対応可能であったことから、前立腺癌放射線治療後積極的に大腸病変の評価を行なうことにより早期の診断、治療介入が可能になると考えられた。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:地域連携

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