演題抄録

デジタルポスター

開催概要
開催回
第55回・2017年・横浜
 

地域がん登録を使った局所前立腺癌の治療成績の検討

演題番号 : P65-6

[筆頭演者]
安井 将人:1 
[共同演者]
軸屋 良助:1、堤 壮吾:1、蓼沼 知之:1、梅本 晋:1、阪口 昌彦:2、片山 佳代子:2、成松 宏人:2、岸田 健:1

1:地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター・泌尿器科、2:地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター・臨床研究所

 

【目的】局所前立腺癌の代表的な根治的治療法として手術あるいは放射線治療が挙げられるが、両者の優位性は未だに明確にされていない。今後前立腺癌患者が増加していく点からも、前立腺癌の治療法の選択は非常に重要であるが、現在まで日本人における治療法を比較検討した大規模報告は無く、治療の有効性を比較検討する必要がある。
【対象と方法】神奈川県の住民ベースのがん登録データベースに1963年から2015年に登録されている57,830名の前立腺癌患者から、手術もしくは放射線を初期治療として行った75歳以下、cT3以下、1年以上の観察期間を有する局所前立腺癌患者4414例(手術2463例、放射線1951例)を抽出し、全生存期間 (overall survival; OS)および癌特異的生存率 (cancer specific survival; CSS)について、手術群および放射線群の治療成績を検討した。放射線 (radiation therapy; RT) or 手術 (radical prostatectomy; RP)、年齢、clinical T stage, 分化度の4つの因子にてcox proportional hazards modelおよびpropensity score matching法にて解析した。
【結果】背景因子をマッチングせずに比較した結果、治療法の選択はCSS・OSともに多変量解析において有意差を認めなかった(RT vs RP: CSS; HR 0.584, 95% CI 0.316-1.079, p=0.086 OS; HR 1.029, 95% CI 0.775-1,366, p=0.842)。年齢、clinical T stage, 分化度の3因子でpropensity score matchingを行ったが、同様にRT or RPはCSS・OSともに多変量解析において有意差を認めなかった。(CSS; HR0.592, 95% CI 0.311-1.126, p=0.110, OS; HR1.051, 95% CI 0.775-1.426, p=0.747,)。
【結語】レトロスペクティブであること、多施設からの不均一なデータであること、解析因子が少ない事、時代による治療法の変遷が反映されない事などのlimitationがあるが、多数例を用いて日本人における手術と放射線の治療成績について比較検討が可能であった。さらに年代などのsub解析も加えて、文献的考察も含めて報告する。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:手術療法

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